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KAIST人工衛星研究院所長「KAIST衛星、ヌリ号の初の顧客になって光栄」

KAIST人工衛星研究院所長「KAIST衛星、ヌリ号の初の顧客になって光栄」

Posted May. 27, 2023 08:15,   

Updated May. 27, 2023 08:15

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「私たちが作った人工衛星を31年ぶりに国内の発射体に載せることができてとても感激した。ヌリ号の初の『顧客』になれて光栄です」

ヌリ号が宇宙に打ち上げた初の実用衛星である次世代小型衛星2号を開発したKAIST人工衛星研究所の韓載興(ハン・ジェフン)所長(写真)は、ヌリ号の3回目の打ち上げ翌日の26日、東亜(トンア)日報のインタビューでこのような感想を述べた。ヌリ号の3回目の打ち上げの主搭載衛星だった次世代小型衛星2号は、25日午後7時58分、大田(テジョン)KAIST人工知能研究所内の地上局と初期交信に成功したのに続き、26日未明、大田および海外の地上局と7回にわたり双方向交信に成功した。

次世代小型衛星2号は、KAIST人工衛星研究所が開発した10番目の人工衛星。KAIST主導で韓国初の衛星であるウリベイ1号が開発されてから31年ぶり。韓氏は、「30年前は韓国では衛星という概念があまり知られていなかった」とし、「31年間の衛星研究は『開拓』に近い」と話した。特に、次世代小型衛星2号の核心部品である小型画像レーダー(SAR)の場合、国産化するまで多くの困難があった。高難度の技術であるうえ、国防関連の重要技術であるため、米国から輸入することも容易ではなかった。KAIST人工衛星研究所は、何度も試行錯誤を重ねた結果、小型画像レーダーを含むすべての核心部品を国産化した初の衛星である次世代小型衛星2号の開発に成功した。

ヌリ号の打ち上げ成功は、韓国衛星の歴史にも大きな意味を持つ。商用発射体市場の特性上、供給(発射体)が需要(衛星)に比べて圧倒的に不足しているため、発射体を持つ国や企業が交渉の主導権を握ることになる。特に、戦争の影響でロシアの発射体を使用できない昨今のような状況では、権力の軸がさらに発射体の方に傾いている。韓氏は、「今は韓国が発射体の発射能力を備えた国になったので、オプションが一つ増えた」とし、「海外の発射体企業との交渉もかなり有利になった」と話した。

衛星が任務に必要な軌道と打ち上げ時間を保証されることも大きなメリットだ。海外の発射体を利用する場合、希望する軌道にできるだけ近い場所に行く発射体に搭載しなければならない。発射体から出た後は、衛星用スラスタで軌道を修正するなど追加作業が必要だ。しかし、ヌリ号は次世代小型衛星2号が望む「黎明・黄昏軌道」に乗るために、打ち上げ軌道はもとより打ち上げ時間まですべて「オーダーメイド」だ。韓氏は、「国内の発射体が本格的な衛星輸送サービスを開始すれば、国内衛星の任務遂行能力も大幅に向上するだろう」と話した。


高興=チェ・ジウォン記者 jwchoi@donga.com