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キラーロボット

Posted May. 16, 2023 08:09,   

Updated May. 16, 2023 08:09

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ウクライナ戦争でドローンが大活躍している。今は20世紀の戦争にドローンという新たな兵器が追加された形だが、10年後に戦争が起これば、戦争の様相そのものを変えてしまうことは明らかだ。

ドローンも独自の進化をするだろうが、今回見せたドローンの活躍はロボット兵器の開発に拍車をかけることは間違いない。まだ性能は信頼されていないが、ドローン型小型戦車、小型ロボットがすでに開発され、追加開発も行われている。

今はドローンの多くが人間によって操縦されるが、自律型ロボット兵器が登場する日も近い。ロボット兵器の登場をめぐって、キラーロボットに対する倫理的な論争があった。映画「ターミネーター」でロボット兵士、ロボット戦闘機が人類を攻撃するシーンは衝撃的だった。すでに映画の中では実現されたが、現実では人類はキラーロボットの殺人について動揺し、躊躇してきた。

戦争史を見ると、どんな武器でも強力で新しい武器が登場した時にこのような論争があった。火縄銃が登場した時も大砲が発明された時も、これはあまりにも強力で致命的な武器だ、生産を禁止したり、戦場に投入する数量を制限したりするべきだという主張があった。

しかし、このような合理的な心配を打ち砕くのはいつも現実だった。いざ戦争が起きたら、早く敵を倒して勝利しなければならないという現実の理解が、哲学的、倫理的な瞑想を打ち負かす。今回の戦争ではドローンがその役割を果たした。塹壕で休んでいる兵士や、ハッチが開いた戦車の中にドローンが手榴弾を落とす。数日前、ドローンに向かって攻撃しないでくれと懇願する兵士の姿が公開された。このような光景を見た人は、あの場に息子の代わりにロボットを投入しようと思わないわけにはいかない。

絶望的な現実で人間の行動を支配するのは大義名分ではなく利益だ。最近の戦争におけるドローンの活躍は、キラーロボット論争を現実のものにした。軍隊に行きたくない若者たちは、徴兵制よりもロボット徴兵制をより優れた代替案として支持する日が来るかもしれない。好むと好まざるとにかかわらず、私たちは映画の中の世界に突入している。