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米国の「核の傘」に韓国参加の協議体「NCG」創設

米国の「核の傘」に韓国参加の協議体「NCG」創設

Posted April. 27, 2023 08:30,   

Updated April. 27, 2023 08:30

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尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領とバイデン米大統領は26日(現地時間)、韓米首脳会談を行い、北朝鮮の核・ミサイルの脅威など有事の際の米国の拡大抑止(核の傘)提供の過程における韓国の参加を保証する核協議グループ(Nuclear Consultative Group=NCG)を創設することで意見が一致した。1980年代以降、韓国海域で姿が見られていない戦略核潜水艦(SSBN)が約40年ぶりに韓国に来るなど、北朝鮮の核の脅威に備えた戦略兵器の展開も大幅に増える。ハッキングなど北朝鮮のサイバー電子戦に備えた韓米サイバー安全保障戦略の枠組みも稼働する。韓国内では独自の核武装を求める声が強まる中、米国がこのような拡大抑止強化策を提示したことで、韓国は核兵器を保有しないという核拡散防止条約(NPT)順守の約束を維持することを決めた。

米国を国賓訪問中の尹大統領は26日、ホワイトハウスでバイデン氏と首脳会談を行い、このような拡大抑止強化策を盛り込んだ「ワシントン宣言」を採択した。核協議グループは、北朝鮮の核兵器使用シナリオごとに米国の対応情報を共有し、この対応過程で韓国の制度的参加を保証する常設協議体を構成することを意味する。戦術核兵器の配備の有無を除けば、核と戦略兵器の使用過程を同盟国と共有するメカニズムである北大西洋条約機構(NATO)の核計画グループ(Nuclear Planning Group=NPG)と似ている。

会談に先立ち、米高官は、「米国が重大な万一の事態に(対応)計画をどのように構想するかについて韓国の理解を助け、熟議の過程で韓国が声を出せるようにする」と説明した。北朝鮮の核攻撃などの有事の際、米国の核対応の過程で韓国に発言権を与えるという意味だ。大統領室の李度運(イ・ドウン)報道官はワシントン現地のプレスセンターで、「拡大抑止、情報共有、共同企画、共同実行を包括するメカニズムがより有機的に作動するようになった」と評価した。

北朝鮮の核・ミサイルの脅威の高度化に伴い、米国は核弾頭を搭載した弾道ミサイルを装着した戦略核潜水艦など戦略兵器の韓半島への展開を定例化する計画だと、米高官が伝えた。米国はただ、戦術核兵器を含め、米国のいかなる核兵器も韓半島に再配備する計画はないと線を引いた。同当局者は、「核兵器の使用に関する決定は、米大統領の権限(sole authority)だ」と述べた。別の当局者は、「核拡散防止条約(NPT)に署名するすべての条件を引き続き順守するという韓国の約束も含まれている」と述べた。大統領室関係者は、「これに対する立場を変えたことはない」と話した。米国の拡大抑止の強化に伴い、米国の戦術核兵器を再配備したり、韓国が独自の核開発を推進したりしないという約束を再確認したのだ。


張寬錫 jks@donga.com