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卑怯な中立と盲目的な中立

Posted April. 25, 2023 08:38,   

Updated April. 25, 2023 08:38

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マキャベリは、君主はライオンの心臓とキツネの頭脳を持っていなければならないと言った。彼が言った君主とは君主個人ではなく、国の代表者としての君主である。したがって、この命題は国の行動指針に置き換えることができる。

もちろん、私たちが生きる時代はマキャベリの時代ではない。人々の意識水準は高まり、法と制度は民主化された。高い正義感は、国際関係や戦争においても人権や道徳意識を要求する。しかし、それはまだ理想だ。国際社会はまだジャングルだ。ウクライナ・ロシア戦争だけでなく、世界各国で起きている紛争とテロは、21世紀の信念と知性の仮面を剥がした。

戦争が長引くにつれて懸念されていたことが起こってしまった。西側世界とロシア、中国が世界に向かって味方になることを強要する。待っていたかのように反応する国もある。地政学的な理由で利害関係が明確だからだ。私たちはそうではない。ロシア、中国、米国、日本が出会う地点が韓半島だ。さらに、この半島は理念の異なる2つの体制に分かれている。

このような時に登場する用語が中立だ。ある人は実利を口にする。実に合理的な話のように聞こえる。ところで中立とは何だろうか?二人が碁を打って争っている。訳もなく説教したり、是非を判断するよりは、静観していた方が賢明だ。ところが、二人が喧嘩して水に落ちた。一度に二人を救うことはできないので、片方に先に手を差し出せば、他の人とは敵になるかもしれない。では、今回も中立を見守ればどうなるだろうか?両方とも不倶戴天の敵になるだろう。

国際社会で中立というのは私たちの意志だけで決めることではない。中立が実利を保障するわけでもない。中立も勇気を必要とし、実利的行動も損をしない行動ではなく、損失を覚悟する賢明な利益を選択するのが実利的行動だ。

中立とは勇気ある選択であるべきであって、現実逃れと卑怯さの代案であってはならない。実利が、努力も苦痛も損失もない、利益だけを取ろうとする行動であってはならない。