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北朝鮮、新型固体燃料とみられるICBMを初めて発射

北朝鮮、新型固体燃料とみられるICBMを初めて発射

Posted April. 14, 2023 08:26,   

Updated April. 14, 2023 08:26

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北朝鮮が13日、平壌(ピョンヤン)付近から新型固体燃料エンジンの大陸間弾道ミサイル(ICBM)とみられる中長距離ミサイルを東海(トンへ・日本海)に発射した。2月の北朝鮮軍創建75年記念夜間軍事パレードで固体燃料ICBMを公開したが、それから2ヵ月経って初の発射実験を強行したとみられる。

火星(ファソン)15、17のような液体燃料ICBMは事前の燃料注入など発射の兆候が衛星に捉えられるが、固体燃料ICBMはバッテリーのように固体燃料を装着したまま長期間地下基地などに潜伏し、発射命令数十秒で発射できる。このため、核小型化と合わせて固体燃料ICBMは北朝鮮の核武力完成の「最終関門」とされている。戦術核弾頭「火山(ファサン)31」の公開と核魚雷の水中爆発実験に続き、金正恩(キム・ジョンウン)総書記の国防委員会第1委員長就任11年に合わせて核奇襲攻撃力の急進展を誇示したものとみられる。北朝鮮のICBM脅威が完全に新しい局面に入ったという意味だ。米本土を狙った北朝鮮のICBM脅威が急速に高度化され、米朝間の緊張と対立のレベルはさらに高まるものと予想される。

軍によると、13日午前7時23分頃、平壌付近の移動式発射台(TEL)から発射された中長距離ミサイルは1千キロ飛翔した後、日本の北海道付近の排他的経済水域(EEZ)の外に落下した。最大飛行高度は2千キロ台前半とされる。通常の角度で発射した場合、3千~4千キロほど飛んだと軍は見ている。発射地点(平壌)から米戦略爆撃機が前方配備されたグアム基地まで届く距離だ。軍関係者は、「飛行仕様や航跡などを見ると、新しい体系の中距離またはICBMを発射したと判断される」と明らかにした。2月に軍事パレードで公開した新型固体燃料ICBMを射程を短くして発射実験した可能性がある。

韓国航空大学の張泳根(チャン・ヨングン)教授は、「昨年12月、正恩氏が視察した中、ICBM用固体燃料エンジンの地上噴出実験に成功している。このICBM用固体燃料エンジンで1、2段推進体を作り、中距離弾道ミサイル級の発射実験を行ったと推定される」とし、「今後、1万1千キロ以上の射程を持つ3段固体燃料ICBMを開発するのが最終目標だろう」と分析した。軍は、正恩氏の発射視察の可能性があるとしている。また、北朝鮮が今後、追加発射実験で射程を伸ばし、米本土に対する核攻撃能力を実証することに集中すると見ている。

国家安保室は、北朝鮮のミサイル挑発直後、国家安全保障会議(NSC)常任委員会を開き、北朝鮮のミサイルに対応する韓米、韓日、日米間の情報共有をさらに強化する考えだ。ホワイトハウスは、「米国は韓国と日本の安全保障のために必要なあらゆる措置を講じる」と明らかにした。


尹相虎 ysh1005@donga.com · 孫孝珠 hjson@donga.com