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波紋広がるSVBの経営破たん、「真冬のベンチャー」「金融市場動揺」に備えるべきだ

波紋広がるSVBの経営破たん、「真冬のベンチャー」「金融市場動揺」に備えるべきだ

Posted March. 13, 2023 08:24,   

Updated March. 13, 2023 08:24

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米スタートアップの資金源であるシリコンバレー銀行(SVB)の突然の崩壊で、世界金融市場がパニックに陥っている。40年間、新生企業の産婆の役割を果たしてきた資産規模2090億ドルの銀行が崩壊するには、わずか2日しかかからなかったという点で、衝撃がさらに大きかった。リーマン・ブラザーズの破産で始まった2008年のグローバル金融危機の記憶が依然として生々しい状況で、不安が高まっている。

米国史上2番目に大きな規模である今回の銀行破産は、米国の攻撃的な金利引き上げで金融システムがどれほど脆弱になっているかを示す初事例となる。低金利時代に米国債に大規模に投資した金融会社は、金利引き上げに債権価格が急落し損失を被った。SVBの場合、主な顧客であるベンチャー企業の資金源まで乾き、現金確保のために債券を売ったが、爆発的な預金引き出しの要求に対応できなかった。状況が似ている他の銀行に危機が広がりかねないという懸念が出ている。

当面は、金融圏全般のシステム危機に拡大する可能性は高くないというのが大方の見方だが、安心することはできない。特に、対外依存度の高い韓国としては、なおさら警戒心を緩めることはできない。海外市場の不確実性が株価下落やウォン安など国内金融市場および実体経済の不安につながりやすい構造であるためだ。韓国を含めたアジア市場では、直ちに今日から本格的に影響を与えるものと見られ、徹底したモニタリングが必要だ。

米金融システムの脆弱性を示した今回の事態を通じて、国内金融市場にも穴がないか点検しなければならない。昨年、レゴランド事態にともなう社債市場の梗塞の衝撃が消えていないうえ、不動産プロジェクトファイナンス(PF)や企業信用リスク、家計負債など潜在的爆弾が散在している。小さな火種が急激な資本流出につながり、システム危機に広がらないように管理しなければならない。ただでさえベンチャー投資が凍りついた状況で、今回の事態でスタートアップの生態系が萎縮し、資金梗塞や相次ぐ倒産につながるリスクにも備えなければならない。

「国内への影響は大きくないだろう」とし、今回の事態を対岸の火事のようにしてはならない。国内金融市場の変動性と不安要因を綿密にモニタリングし、否定的な影響を最小化しなければならない。SVBの閉鎖で、この銀行に資金が縛られるようになった韓国スタートアップとベンチャーキャピタル(VC)に対する対策も必要だ。韓国の金融機関が危機に崩れない十分に安全な堤防を築いたのかを振り返る機会にしなければならない。