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並外れた大きな器

Posted March. 03, 2023 08:39,   

Updated March. 03, 2023 08:39

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日常で接する物の大きさと高低は、当事者が持つ視野の幅によってそれぞれ異なるように現れることがある。子供の視点からは、山が月より大きく見えることもある。常識外れのこのような判断をするのは、山は近く、月は遠く離れているからだ。詩人は人々が、「この山があの月より大きい」と勘違いする理由を、単に物理的距離から探さず、眼目の違いに起因すると見た。天ほど大きな視覚を持つ者なら、その視野が無限に広くて世の中の万物が全てその中に入ってくるだろう。こうしてこそ、人間は偏狭と無知を克服し、より正確に物事の本質に近づくことができると言いたかったのだろう。

詩は、詩人が11歳の時、祖父の友人たちの要請で即興的に作った作品。この作品に先立って、詩人はその場ですでに詩一首を作っているが、「一点拳ほどのあの金山で/水中に映った楊州の空を壊してみようか。酒に酔って妙高台の月明かりに寄りかかっていると/玉笛の美しい音に龍までも目覚めそうだ」(「無題」)と言った。広大な風景を目の前にして繰り広げる、幼い詩人の大胆な想像力が目立つ。尋常でない気概、哲学者としての芽生えが格別だったことを示している。

王守仁は陽明学の鼻祖らしく、本名よりは陽明という号で有名な人物。知識は実践の出発点であり、実践は知識の完成であることを強調した知行合一説を唱えた。