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ワーテルローの戦いとナポレオンのミス

Posted February. 28, 2023 08:08,   

Updated February. 28, 2023 08:08

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ナポレオンは過去に未練を持たず、休む暇もなく新しい仕事を探す人だった。そんなナポレオンが死ぬまで、長い間未練を見せた戦いがワーテルローの戦いだ。彼は、セントヘレナ島で島流しの生活をしながら、「過去に戻って、もう一度あの戦いを指揮できれば」と何度も言ったという。

ナポレオンは、ワーテルローで多くの間違いを犯した。ナポレオンの伝記作家たちは、ワーテルローでナポレオンは自分が教えた教訓さえ一つも守らなかったと指摘する。敵は十分に備えており、自分はまともに観測すらできないところで戦闘を行った。戦場を十分に見て回ることもできなかったし、馬の上でよりテーブルの前でより多くの時間を過ごした。

分からない理由で戦闘をあまりにも遅く始め、戦闘中はシェル・ネイ元帥に指揮を任せ、あまりにも後ろに留まっていた。プロイセン軍がワーテルローの戦いに加わるために駆けつけていたが、ナポレオンは彼らが逃げていると思った。これも何の根拠もない思い込みだった。

以前の彼に比べて鈍く、迷い、冷徹な判断ではなく、信頼に頼って動いた。ナポレオンの没落を惜しむ人々は、その原因を様々な面から推定する。胃けいれんや痔、肥満、睡眠不足…。それらの推定値を集めると、ナポレオンは病床にいるはずの重症患者である。

理由は分からないが、ワーテルローの戦いを台無しにした決定的な原因は、根拠のない確信だった。「30分で勝つ」。過去にはその言葉が嘘のように当たった。しかし、ワーテルローではその言葉はあたらなかった。ナポレオンはロシア遠征に失敗し、一度没落を味わった。失敗への恐怖が理性を圧迫したのではないか。

ナポレオンが感情に振り回されると、誰も進言できなくなった。最近、ウクライナ戦争が話題だが、一方に不利なことを言うと、すぐ「あなたはどちらの味方ですか」と問い詰める人が増えている。社会のすべての問題について、イデオロギーと大衆の感情に迎合する人も増えた。どんな分野でもこれでは勝てない。