Go to contents

ジェンダー平等に尽力、「時代のアイコン」になった判事

ジェンダー平等に尽力、「時代のアイコン」になった判事

Posted February. 25, 2023 09:01,   

Updated February. 25, 2023 09:01

한국어

1991年、ロークラークとして働いていた著者は、史上2人目の米連邦最高裁女性判事であるルース・ベイダー・ギンズバーグ氏に初めて会った。エレベーターの中だった。静寂に耐えられなかった著者は、「最近、オペラを見ましたか」と尋ねた。偶然始まったこの縁は数十年続いた。

法律ジャーナリストが「判事の中の判事」と呼んだギンズバーグ氏との会話をまとめた。ギンズバーグ氏の口を通じて、法と自由、愛、結婚、勝利と敗北などについての洞察を探る。

ギンズバーグ氏は生涯、揺るぎなく女性とマイノリティの権益のために尽力し、老若男女にインスピレーションを与えた。日常でもそうだった。2017年に結婚を控えた著者は、ギンズバーグ氏に司式を依頼した。ギンズバーグ氏は司式の草稿を書き、「ジェフリー、新婦に誓いのキスを」という伝統的な祝福で文章を終えた。数時間後、このフレーズは変更された。「ジェフリー、ローレン、この結婚の初キスのために抱擁する時間です」。新郎新婦が対等な関係という意味を込めて文言を修正したのだ。

ギンズバーグ氏は13年、米ワシントンのケネディ舞台芸術センターで開かれた同性婚の結婚式でも司式者を務めた。ギンズバーグ氏は、「米国の憲法が誕生して2世紀以上経ちました。『国民』の概念は今、ますます拡大しています。かつて疎外された人々、奴隷だった人々、女性、先住民は当初、その『国民』には含まれていなかった」とし、「平等は非常に重要なテーマ」と強調した。

ギンズバーグ氏は、「ジェンダー」という言葉を初めて公式に使い、妊娠中絶の権利のために尽力した。時々、ギンズバーグ氏の判決は激しい批判を受けた。いったいどのような内なる力が彼女を導いたのだろうか。ギンズバーグ氏は、「私は相手に『こういう意見は間違っている』とか『こういう見解は真剣に受け止めてはいけない』とは言わない」と話したという。他人の話に真摯に耳を傾け、考え方の違う人も友人にする姿勢が、ギンズバーグ氏を「時代のアイコン」にしたのではないだろうか。


キム・テオン記者 beborn@donga.com