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ゼレンスキー大統領、権威主義と高位層の腐敗で試験台に

ゼレンスキー大統領、権威主義と高位層の腐敗で試験台に

Posted February. 24, 2023 08:48,   

Updated February. 24, 2023 08:48

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ウクライナ戦争が長期化する中、祖国を救った英雄として国際社会で注目されているウクライナのゼレンスキー大統領が、内部反発など国内問題に直面している。ロシアの侵攻に立ち向かう団結の中で一時的に埋もれていた病弊が水面上に現れ出している。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは22日、ゼレンスキー氏が西洋諸国を説得して大規模な支援を得た見返りに、自国内の高位層の腐敗と逸脱に対して大きな責任を求められていると指摘した。ウクライナに駐在する西洋諸国の外交官は、「ゼレンスキー氏が欧米の支援を得るための推進力を維持できなければ、腐敗疑惑や政争などのほこりを被ることになるだろう」と話した。

まず、政治的ライバルのメディアへの露出を統制するなど、ゼレンスキー氏の権威主義的態度に対する批判が起こっている。次期大統領候補1位とされる人物で、「鉄の将軍」と呼ばれるヴァレリー・ザルジニー軍総司令官は、ゼレンスキー氏の承認が得られないためにメディアへのインタビューができずにいるという。

内部分裂の兆候も見えている。22日、ロシア国営テレビ「RT」によると、昨年9月にロシアから奪還したウクライナ第2の都市ハルキウのテレホウ市長はソーシャルメディアでロシア語を使用し、国家言語法違反の疑いで罰金を科せられた。ハルキウは住民の多くがロシア系だ。テレホウ氏は昨年11月にも放送でロシア語を使用して罰金処分を受けた。

ゼレンスキー氏が政界入りする前に共にコメディアンとして活動したコスティャンティン・ペトルシェフスキー氏は、「私は大統領として彼がうまくやっているか自問しない」としながらも、「戦争が終わるまで」という条件をつけた。戦争の長期化で国民の疲労感が極度に達しているが、ゼレンスキー氏はむしろ強硬になっており、世論の支持が弱まる可能性があるとの見方もある。

ウクライナが昨年3月、国民からロシア軍関連情報を提供するために開発したテレグラムチャットボット「eVorog」に関する議論も続いている。英誌エコノミストは、ロシア占領地に居住するウクライナ人がeVorogを使用した事実が明らかになれば、報復の危険にさらされると指摘した。


洪禎秀 hong@donga.com