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童謡風の漢詩

Posted February. 17, 2023 08:38,   

Updated February. 17, 2023 08:38

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唐初期に駱賓王が書いた詩の中に、「ガチョウの歌」がある。「きゃあ、きゃあ、きゃあ/首をひねりながら空に向かって歌うね。白い羽毛は青い水の上に浮かんで/赤い熊手は澄んだ波をかき混ぜる」。明るい童心がにじみ出るのは、この詩が7歳の時に書かれたためだ。そうかと思えば、成人が作った漢詩であるにもかかわらず、童謡の味を漂わせる作品がたまにある。漢詩特有の厳かで真剣であったり、あるいは世の中の出来事に達観したようなのんびりした雰囲気とは全く違う雰囲気を演出する。

蛍のあれこれを描写したこの詩がまさにその例だ。詩は、終始蛍に集中するだけで、奥深い比喩も特別な飾りもない。単純で無邪気な発想そのものだ。一時としては珍しい雰囲気のおかげか、清涼感さえ感じられる。最後の一節は、その昔の蛍の光で勉強したという蛍雪の功の主人公・車胤の故事を応用した。それでもこの故事は、子供たちにも馴染みのある話であり、詩の童謡的な趣を傷つけることはない。このような部類に属する作品として、また李嶠の「風」がある。秋の木の葉を落として/2月の花も咲かせることができる。川を渡り、千丈の波を起こし/竹林に入り、すべての幹を伏せる」。穏やかながらも強固な風の属性を描写したが、その発想はあたかも童謡的的だ。