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寒さと空腹に病気まで…2次災害に直面する大地震の被災者たち

寒さと空腹に病気まで…2次災害に直面する大地震の被災者たち

Posted February. 15, 2023 08:52,   

Updated February. 15, 2023 08:52

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「自分の食べ物は考えられない。ただ、食べ物を手にいれて子どもたちに与えるだけだ」

13日(現地時間)、トルコで発生した大地震で被災したカラマンマラシュのザイネフ・オマクさんが、米紙ニューヨーク・タイムズに語った。オマクさんは9歳、14歳の子どもたちと一緒に寒さをしのぐ服や食べ物を求めて建物の瓦礫を漁っていた。1週間前の未明に大地震に見舞われ、オマクさん一家はパジャマのままアパートを脱出した。

オマクさん一家のように家を失い、仮設避難所に身を寄せている人は、トルコだけで100万人を超える。適切な避難所と食料が不足し、寒さと空腹に苦しむ生存者たちは、飲料水の不足と劣悪な衛生状態のため、感染症拡大の危機にさらされている。「2次災害」の懸念が現実のものとなっているのだ。国連は同日、「今は(行方不明者の)救助よりも生存者を救う時だ」と述べた。

●コレラ、皮膚病にトラウマまで

仮設避難所は、防水シートが地面に敷かれ、板などで四面と屋根がつなげられていた。被災者家族ごとに使えるテントはもとより、衣類や医薬品も不足している。トルコ人のジェラ・クルカパさんは、「テントが足りず、家族4人で泥の床で寝ている」とAP通信に語った。前夜、トルコの被災地の気温はマイナス6度まで下がった。

一部の地域では皮膚病だけでなく、新型コロナウイルス、コレラなどの感染症が広がっている。AFP通信は、トルコ南部のアドゥヤマンで感染性の強い皮膚病が広がっており、下痢に苦しむ子どもたちがいると報じた。トルコ保健省は、「少なくとも1万9300人が病院で治療を受けている。このうち3636人は集中治療室にいる」と明らかにした。病院に患者が殺到して病室が不足し、野外のテントにいる患者も多いという。

大災害による心的外傷後ストレス障害(PTSD)を訴える子どもも増えている。セルカン・タドグルさんは、今回の地震で10人以上の親族を失ったが、悲しみに浸っている暇はない。子どもにPTSDの症状が現れているからだ。タドグルさんはAFPに対し、「6歳の娘が『パパ、私たちは死んじゃうの』と何度も聞いてくる。『親戚はどこに行ったの』と探したりする」と話し、「(親戚の)遺体を見せなかった。妻と一緒に子どもを抱きしめ、『大丈夫だよ』と言うだけだ」とため息をついた。

● 185時間ぶりに10歳の少女を救出

地震発生から1週間が過ぎた13日現在、死者は3万7千人を超えたが、奇跡のような救助は続いている。震源地であるカラマンマラシュでは同日、10歳の少女が185時間ぶりに倒壊したアパートから救出された。アドゥヤマンでは、地震発生から178時間後に瓦礫の中から発見された子どもに救助隊員が酸素呼吸器をつけ、「イチゴミルクとポアチャ(トルコの伝統的なパン)をあげるよ」と励ます映像がソーシャルメディアで話題になった。ハタイとアンタキアでも、地震発生から180時間後に男性と兄弟、そして12歳の子どもが救助された。

しかし、行方不明者の救出活動は事実上、終了段階に入った。マーティン・グリフィス国連事務次長(人道問題担当)兼緊急援助調整官は同日、シリア北部アレッポを訪れ、「生存者の捜索・救助の段階は終わりつつある」とし、「これからは(被災者に)避難所と心理的・社会的ケア、食糧と教育を提供することが私たちの任務だ」と述べた。


ユン・ダビン記者 empty@donga.com