Go to contents

米経済、低迷のない「無着陸シナリオ」浮上

米経済、低迷のない「無着陸シナリオ」浮上

Posted February. 14, 2023 08:50,   

Updated February. 14, 2023 08:50

한국어

米国経済が低迷や鈍化なしに継続して高止まりするという「ノーランディング(No landing=無着陸)のシナリオ」が、説得力を得ているという指摘が出てきた。雇用をはじめとする色々な指標が予想より良好な姿を見せ、「ソフトランディング(軟着陸)」や「ハードランディング(硬着陸)」ではなく、第3の可能性が提起されている。

12日(現地時間)、米紙ウォールストリートジャーナルは、「数週間前までは、『経済好況(an economic growth upturn)』は事実ではなさそうだったが、今は何人かの経済学者は第3のシナリオについて話している」と報じた。リサーチ会社ルネサンスマクロのニール・ダッタ経済学者は、「ノーランディングのシナリオは現実だ」とし、「米連邦準備制度(FRB)の当局者は、経済が再び加速化しているという明白な事実を認めていない」と主張した。

景気が急激に悪化する「ハードランディング」や緩やかに景気が減速する「ソフトランディング」ではなく、景気好況が維持されるという予測が米国から出てくるのは、様々な指標で低迷の影が見られないためだ。実際、先月の米国就業者の増加幅は、51万7000人(農業除外基準)と集計された。これは市場予測値(18万8000人)の2.7倍を上回る規模だ。先月の失業率も予測値(3.6%)を下回る3.4%で、1969年5月以降54年ぶりに最も低かった。

消費をはじめとする他の指標も、状況は同じだ。マスターカードは先月、自動車を除いた米国の小売販売は1年前より8.8%上昇したと分析した。1月の米国製造業分野の平均1週間当りの稼動時間も1.2%伸びた。このため、ゴールドマンサックスは最近、米国経済が今後12ヵ月以内に不況に陥る確率を35%から25%に下げた。

ただ、ウォールストリートジャーナルは、依然として多くの専門家は景気低迷を予想していると付け加えた。FRBがあまりにも早く金利を引き上げただけに、その効果が完全に現れるには時間が十分ではなかったという。金利を今のような水準に引き上げた2006年の場合、金利引き上げが雇用市場に影響を及ぼすまで1年半がかかった。

米国保険会社ネーションワイドの米国担当首席エコノミストのキャシー・ボスチャンシクは、「企業の収益はますます減っている」とし、収益下落が雇用減少につながり、今年半ばからは景気が緩やかな低迷に入ると見通した。最近の景気状況を勘案し、FRBが緊縮政策を強化できるという予測も提起されている。


朴熙昌 ramblas@donga.com