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一般タクシーの無料呼び出し、カカオTがサービス廃止を検討

一般タクシーの無料呼び出し、カカオTがサービス廃止を検討

Posted February. 08, 2023 08:37,   

Updated February. 08, 2023 08:37

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カカオモビリティは、アプリケーション(アプリ)の「カカオT」で利用者に無料で提供する一般タクシーの呼び出しサービスを廃止する内容を盛り込んだ事業再編案を検討していることが、7日確認された。加盟タクシーを優遇して呼び出しを集中させたという議論が高まると、サービスを見直して議論の余地をなくすという趣旨だ。約3000万人の利用者を持つカカオモビリティが、一般タクシーの呼び出し市場から撤退すれば、消費者の不便は避けられないと見られる。

情報技術(IT)業界によると、カカオモビリティは3日、柳肯善(リュ・グンソン)代表取締役と経営陣が集まった会議で、このような内容を盛り込んだカカオTのタクシー呼び出しサービス構造の見直し案について議論した。

同日、カカオモビリティの経営陣は、タクシーを呼び出す利用者とタクシーとをつなげるプラットフォームの仲介事業(タイプ3)から全面撤収する案について話を交わした。一般利用者が呼び出し料なしで無料でタクシーを呼べるサービスを、カカオTから除外するという内容だ。

この場合、カカオTの利用者は、1000~5000ウォンの呼び出し料を払って、加盟タクシー(カカオTブルー)を呼ぶ有料サービスのみ使うことができる。カカオTに登録された無料の一般タクシーは22万台、有料呼び出し料も受け取る加盟タクシーは4万台だ。

カカオモビリティが2015年に発売した一般タクシー仲介サービスの廃止まで検討することにしたのは、いわゆる「タクシー呼び出し集中をめぐる議論」のためだ。公正取引委員会は、カカオモビリティが受諾率の高いタクシー運転手に、先に呼び出し可否を知らせる人工知能(AI)基盤の配車を利用して、一般タクシーが差別を受けていると把握している。

カカオモビリティは、いわば「呼び出し選びの行為」を防止するために導入した既存の配車システムを変えることは難しいという立場だ。カカオTブルーは、利用者の目的地が確認できない状態で自動配車を受け、平均受諾率が高い。選び取りをする一部の一般タクシーより先の順位で利用者の呼び出しが伝わることになるという。

配車システムを変える代わりに、一般タクシー向けの呼び出し仲介事業を放棄し、加盟中心に事業を推進すれば、差別議論を解消できるというのがカカオモビリティ経営陣の判断だ。逆に加盟タクシー市場から撤退し、一般タクシーの呼び出しサービスだけを残しておく再編案も同時に検討している。この場合、カカオTを他の民間モビリティ事業者や公共タクシー呼び出しアプリにも開放する「開放型プラットフォーム」として運営する案も議論された。

昨年4月、カカオモビリティに審査報告書を送った公取委は、近いうちに全員会議を開き、制裁のレベルを確定する予定だ。カカオモビリティは、公取委の制裁結果が出れば、追加議論を経てカカオなどの大株主に最終事業再編案を報告する予定だ。カカオモビリティ側は、「公取委の審査報告書に盛り込まれた是正措置案を考慮し、様々な案について検討している」とコメントした。


チ・ミング記者 warum@donga.com