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車の整備士を夢見る7歳の少年、新たな生命を贈って空へ

車の整備士を夢見る7歳の少年、新たな生命を贈って空へ

Posted January. 10, 2023 08:45,   

Updated January. 10, 2023 08:45

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好きな食べ物はとんかつとジャージャー面。将来の夢は「ケガした車」をなおす自動車整備士。2016年5月、済州(チェジュ)で生まれたソン・セユン君(7)は、済州の青い海に似て明るく活発な子だった。同年代の男児と同様、車のおもちゃにはまっていた。生まれてすぐ腸チフスを患い手術までしたが、その後は病気もせず健康に育った。何よりも、両親が世界で最も愛する一人息子だった。

昨年12月1日、全国が年末ムードに入り始める頃、セユン君は突然腹痛を訴え、嘔吐して倒れた。小腸が詰まり、食べた物やガスが腸を通過できない腸閉塞だった。そして、心臓発作が襲った。

セユン君が救急車で病院に搬送される間、救急隊員が心臓マッサージを続けたが、病院に到着した時、セユン君は脳死状態だった。突然、息子を亡くした両親は、苦悩の末、臓器提供の書類にサインした。「他人の体の中であっても生きることを願う」親の思いだった。

クリスマスの3日後の昨年12月28日、済州大学病院でセユン君の臓器移植手術が行われた。4人の患者がセユン君の心臓、肺、左右の腎臓を移植され、新しい命を得た。

セユン君の母親のソン・スンアさんは、韓国臓器組織提供院を通じて、息子に最後の挨拶をした。「セユン、お母さんだよ。もうお母さんのことは心配しないで、天国では他の子どもたちのようにしたいことをすべてしてね。毎日アメやチョコレートを食べてはいけないと小言ばかり言ってごめんね。セユン、大好きだよ。いつもお母さんはセユンのことを考えているよ」


キム・ソヨン記者 ksy@donga.com