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一年の終わりに

Posted December. 30, 2022 08:36,   

Updated December. 30, 2022 08:36

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一年の終わりで振り返る人生の様子。宙に浮いた風船のようにきわどい一年を渡ってきた人たち、思いっきり前に向かって走ってきた人たち、退屈でそわそわした日々に疲れた人たち。年の瀬になるまで異郷をさまよっていかなければならない詩人のノスタルジアもその一つだろう。発想が少しユニークではあるが、寂しい異郷暮らしにもかかわらず、詩人は暖かい春風を予感し、希望と慰めを得ようとする。その心をまた異郷を彷徨う世の中のすべての旅人たちと共にしようとする。時制には「厳しい寒さ」と書いておき、いざ詩では「軽い寒さ」だから心配しないでほしいという。凍りついた冬を溶かす春風がもう私たちに近づいて、暖かい新年をプレゼントすると楽観する。大晦日に春風を引っ張り出したのは少し強引ではあるが、旧暦の日付で計算するのではあるが、春が始まる2月の立春とはそれほどかけ離れていない。

南国の故郷杭州を離れ、山西省などの北方地域をさまよっていた詩人。厳しい寒さに加え、異郷で一年を締めくくるその気持ちは大変だっただろう。それでも年の瀬になると、誰もがとても小心者になり、寛大になるのが私たちの心。スタートラインで誓った無数の決心と約束を振り返りながら、無駄に苛立ちながら通り過ぎた自分を恥じるものだ。「年越しになると/突然物心がついてしまいます/一年分の年が一度に全部とれて/話し声は小さく足には気をつけて/自然と大人になって老けるしかありません」(ユ・アンジン、「年越しになれば」)「急に物心がつく」年の瀬の経験があるということ、なんと幸いなことだろうか。