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「脳を食べるアメーバ」国内初感染、タイから帰国の50代が死亡

「脳を食べるアメーバ」国内初感染、タイから帰国の50代が死亡

Posted December. 27, 2022 08:52,   

Updated December. 27, 2022 08:52

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いわゆる「脳を食べるアメーバ」として知られるフォーラーネグレリア(写真)の人体への感染が、韓国国内で初めて確認された。疾病管理庁は26日、タイから入国後、髄膜炎で死亡した50代の男性A氏の検体からフォーラーネグレリアが検出されたと発表した。

疾病庁によると、A氏は4ヵ月間タイに滞在し、今月10日に帰国した。帰国当日から頭痛や言語能力喪失、嘔吐など脳髄膜炎の症状を訴え、その翌日病院に運ばれたが、21日死亡した。疾病庁がA氏の検体を検査した結果、海外感染事例と99.6%一致するフォーラーネグレリア遺伝子が検出された。

フォーラーネグレリアは、人や動物の体に入ると髄膜炎を誘発して死亡に至る単細胞動物だ。通常、フォーラーネグレリアが生息する川や湖などで水泳などをしていて、鼻から水が入った時に感染する。嗅覚神経に沿って脳に移動して病気を起こす。感染後発病まで2~15日間の潜伏期がある。致死率は95%に達するという報告もある。

フォーラーネグレリアは、1937年に米国で初めて発見されて以来、2018年までに米国(154件)やパキスタン(41件)、タイ(17件)などで381件の感染事例が報告された。人と人との間では伝播しないと知られている。

これまでは、韓国国内でフォーラーネグレリアに感染した事例はなかった。ただ、疾病庁によると、2017年の全国上水源の調査の際、一部の地域でフォーラーネグレリアの遺伝子が検出されたことはある。疾病庁の関係者は、「国内でフォーラーネグレリアに感染する可能性は低いと推定される」としながらも、「国内の川などに、フォーラーネグレリアが実際に生息するかどうかを調査する計画だ」と述べた。


イ・ジウン記者 easy@donga.com