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北朝鮮の9・19軍事合意違反事例は数十件、韓国軍が分析

北朝鮮の9・19軍事合意違反事例は数十件、韓国軍が分析

Posted October. 18, 2022 09:00,   

Updated October. 18, 2022 09:00

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韓国軍当局が、北朝鮮の9・19南北軍事合意の違反行為が数十件にのぼると見ていることが分かった。軍は、北朝鮮が14日、5回にわたって北方限界線(NLL)の北朝鮮側海上緩衝区域に560発の砲を発射したことを含め、代表的な9・19合意違反事例を7件と集計した。ただし、断続的にNLL付近の海岸砲門を開放する行為まで内部的には9・19合意違反の事例に含め、違反行為が数十件にのぼると判断している。

17日、政府筋によると、軍は北朝鮮に関する情報を総合し、2018年以降、北朝鮮がNLL付近の海岸砲門を開閉する行為について、時期や開放規模などを精査し、個別違反件数に分類している。海岸砲門の開放は、「海岸砲と艦砲の砲口・砲身カバーの設置及び砲門閉鎖の措置を取る」という9・19合意第1条第2項に違反する。北朝鮮は、尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権が発足した後も、海岸砲門を開閉してきたという。同筋は、「海岸砲門の開放を代表的な違反事例に含めないのは、含める場合、違反件数があまりにも多くなるため」と話した。

これに先立ち、北朝鮮は14日、江原道長田(カンウォンド・チャンジョン)付近、西海(ソへ・黄海)の海州(ヘジュ)湾・長山串(チャンサンコッ)付近、黄海道馬場洞(ファンヘド・マジャンドン)付近、江原道旧邑里(クウプリ)付近など5カ所で異なる時間に計560発の砲兵射撃を行った。軍はこの5回とともに、19年の昌麟島(チャンリンド)海岸砲射撃と20年の韓国軍監視哨所(GP)銃撃の2件を北朝鮮による9・19合意の違反事例としている。

軍が内部的に違反事例の範囲を広げたのは、万一の状況に備えて違反行為を再定義するためとみられる。政府は北朝鮮の7回目の核実験時、9・19合意の破棄まで検討しているという。ただし、一部では政府が先制的に合意を破棄した場合、北朝鮮に挑発を正当化する大義名分を与えかねないという指摘もある。


申圭鎭 newjin@donga.com