Go to contents

ゼレンスキー大統領「ロシアの攻撃目標は電力システムの破壊」

ゼレンスキー大統領「ロシアの攻撃目標は電力システムの破壊」

Posted October. 12, 2022 08:31,   

Updated October. 12, 2022 08:31

한국어

クリミア大橋の爆破に対するロシアの同時多発ミサイル報復攻撃の目標が、戦力をはじめウクライナの主要インフラ施設の破壊と分析されている。米紙ニューヨーク・タイムズは、電気と暖房を断ち、冬が迫る市民たちに恐怖感を与える戦略だと伝えた。

同紙によると、ウクライナのシュミハリ首相は10日、首都キーウなど8州で送電線をはじめインフラ施設が攻撃されたと明らかにした。これにより、西部リビウ、北東部ハルキウなど4都市は同日午後まで全域が停電した。暖房と水の供給も断たれた。停電事態を懸念したキーウ市も、同日午後5時から10時まで電力の使用をできるだけ控えるよう要請した。

ゼレンスキー大統領は、ロシアのミサイル攻撃の直後、テレグラムを通じて、「今回の攻撃目標はエネルギー施設」とし、「ロシア軍はエネルギー施設を破壊して、我々に混乱と混沌を与えたかったのだ」と述べた。ただし、ウクライナ大統領室は、今回の攻撃が独自の発電手段を持つウクライナ軍に及ぼす影響はわずかだと明らかにした。

ロシア軍が掌握したザポリージャ原子力発電所の稼働停止で、ウクライナは国全体の電力生産量の約5分の1を失っており、今回の攻撃により電力需給はさらに不安定になる見通しだ。ウクライナ・エネルギー省は、欧州連合(EU)に対する電力輸出を「電力網が安定するまで」11日から一時停止すると発表した。

ロシアの報復攻撃でウクライナの穀物輸出への支障が懸念されると、世界の食料価格は再び急騰した。英紙フィナンシャル・タイムズによると、同日、米シカゴ先物市場で取引された小麦の価格は、前の終値より約7.3%上昇した1ブッシェル=9.448セントで取引された。


キム・ヒョンス記者 newsoo@donga.com