統一部が対北ビラ散布に自粛呼びかけ、北朝鮮の挑発には「強く対処」と警告

政府は、北朝鮮へのビラ散布行為を自粛してほしいと正式に呼びかけた。韓米人権団体が２５日から開催する「北朝鮮の自由週間」の行事で、北朝鮮にビラを撒く可能性が高まったことを受け、自粛を呼びかけたのだ。ただ政府は、ビラ散布を理由に北朝鮮が挑発する場合は、強く対処すると警告した。

統一部のイ・ヒョジョン副報道官は２３日の記者ブリーフィングで、「政府の再三の自粛要請にもかかわらず、一部の団体の北朝鮮へのビラなどの散布が続いている状況について政府は懸念している」とし、「ビラなどの散布行為を自粛してほしいと再度促す」と明らかにした。

北朝鮮が、新型コロナウイルス感染拡大の責任をビラ散布に転嫁していることについて、イ副報道官は、「科学的根拠がなく、全く事実ではないことを改めて強調する」と一蹴した。また「北朝鮮が事実の歪曲や韓国国民に対する報復措置などについて言及するのは、非常に不適切で残念なことだ」と話した。その上で「政府は、北朝鮮のいかなる脅威と挑発に対しても、強力かつ断固として対処していく」と強調した。

世界７０以上の民間団体と個人活動家が連帯した北朝鮮自由連合は、２５日から１週間、ソウルで第１９回北朝鮮自由週間を開催する。関連団体は、同行事を機に北朝鮮へのビラ散布を行う可能性が高いとみられている。南北間の緊張が高まっている中で、北朝鮮にビラを散布する場合、北朝鮮の偶発的な挑発などによって、国境地域の住民の安全が脅かされる恐れがあるだけに、政府としてビラ散布のを呼びかけたものとみられる。これに先立ち、北朝鮮は韓国側から散布されたビラを新型コロナの最初の流入経路として名指し、「強力な報復性対応」について言及した経緯がある。


申나리 journari@donga.com