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ピカソとシャガールのパリでの美しい出会い、「李健熙コレクション」の招待

ピカソとシャガールのパリでの美しい出会い、「李健熙コレクション」の招待

Posted September. 21, 2022 08:56,   

Updated September. 21, 2022 08:56

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展示場の片側に立てられ、黄色い光を放つ街灯。昔、ヨーロッパの街を照らしたガス燈のように明るくなったり暗くなったりを繰り返す。霧のかかったフランス・パリのセーヌ川の辺を散歩すれば、こんな気分になるのだろうか。少し足を踏み入れると、パブロ・ピカソとクロード・モネの作品が目の前に広がった。

国立現代美術館果川館が、偉大な芸術家たちが集まった19世紀パリの露天カフェに変貌した。21日に開幕した「MMCA李健熙(イ・ゴンヒ)コレクション特別展:モネとピカソ、パリの美しい瞬間」が観客を夢幻の傑作の世界に招待する。

国立現代美術館が披露する3度目の李健熙コレクション特別展で、作家たちの面々を見ただけでも胸が躍る。モネ、マルク・シャガール、ジョアン・ミロ、ピエール=オーギュスト・ルノワール、カミーユ・ピサロ、ポール・ゴーギャン、サルバドール・ダリの絵画7点が展示場を彩った。美術館は、「4月に国立中央博物館で初めて披露したモネの『睡蓮』(1917~20年)を除いて全て初めて公開する作品」と明らかにした。

最も中心となる芸術家はピカソだ。故李健熙サムスン電子会長が寄贈したピカソの陶芸112点のうち90点が披露される。1948年から71年までに作られた「ピカソ陶芸エディション」の代表作だ。国立現代美術館のチョン・ユシン学芸研究士は、「ピカソが絵画や彫刻、版画に活用した様々なテーマと技法が凝縮され、作家の芸術世界全般を見ることができる」と話した。

展示タイトルで推測されるように、作家8人は共通点がある。いずれも19世紀末から20世紀初頭にパリで活動した。当時、パリは世界的な美術の中心地であり、彼らは様々な関係の中で影響を与え合った。

モネとルノワールはパリ文化界で有名だった親友だ。ピサロとゴーギャンは師弟関係。ピサロは今回展示されるゴーギャンの「セーヌ川堤のクレーン」(1875年)などを見てすぐに彼の才能を見極めたという。その後、証券仲介人だったゴーギャンを教え、専業画家に導いた。共に展示されたピサロの「ポントワーズの穀物市場」(1893年)になんとなく似たオーラを漂っている理由が推察される。

ピカソとミロ、ダリは、スペイン出身だが、パリで初めて会った。ミロとダリがパリに来た理由がピカソのためだったという。ダリの「ケンタウロス家族」(1940年)とピカソの陶芸「ケンタウロス」(1956年)、人と鳥と星のある夜の風景を描いたミロの「絵画」(1953年)とピカソの「大きな鳥 黒い顔」(1951年)を見ると、パリの夜空の下で3人はどのような話を交わしたのか知りたくなる。

ルノワールとシャガールもピカソとつながる。ピカソは、展示で紹介されたルノワールの「黄色い帽子に赤いスカートを着たアンドレ」(1917~18年)を見た後、1919年に尊敬を込めてルノワールの肖像画を描いた。シャガールもパリを愛したが、ピカソに初めて会ったのは1940年代末、フランス南部だった。シャガールの「ブーケ ドゥ フルール」(1977~78年)に、当時陶芸に熱中したピカソの影響を感じることができる。

外に設置された絵画を見て、陶芸の森を見回った後、展示場の中に設置されたテーブルで休憩するルートをお勧めする。しばらく座って「傑作の風景」を眺めれば、芸術の息吹が耳元をくすぐる。無料。国立現代美術館のホームページ(www.kguide.kr)で要予約。1人につき4枚まで可能。観覧希望日の14日前の午後6時から予約できる。1回につき70人、1日8回観覧を行う。現場では1回30人、1日240人まで受け付ける。来年2月26日まで。月曜日休館。


キム・テオン記者 beborn@donga.com