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英国の高齢者、物価高と金利高でリタイアを先送りし再び職場へ

英国の高齢者、物価高と金利高でリタイアを先送りし再び職場へ

Posted July. 26, 2022 08:38,   

Updated July. 26, 2022 08:38

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物価高と金利高で生活費の負担が大きくなると、英国でリタイアを撤回する高齢層が増加している。

英紙ガーディアンは25日、英統計局が19日に発表した資料を引用して、65歳以上の経済活動人口が前年同期比10万3千人増加したと報じた。経済活動人口は、仕事に従事している人、または仕事を探している人の集団を意味する。同紙は、「リタイアした65歳以上の高齢層が生活費負担のため再び仕事をする『生涯現役時代(Great Unretirement)』が始まった」と報じた。

専門家らは、最近生活費が大きく膨らみ、蓄えていた老後の資金では生活が苦しくなると、再び求職活動をしたり、退職前の高齢層が退職を見送ったりしていると見ている。英国雇用年金省年金局長を務めたロス・アルトマン氏は、「(高齢層が)健康が以前ほどではなくても、インフレ恐怖のため職場に戻った」と話した。英国の高齢者支援市民団体「エイジUK」のチャリティ担当ディレクターのキャロライン・エイブラハムズ氏は、「慎重に設計した老後の計画が、押し寄せる物価高の嵐で粉々になっている」と指摘した。

英国の物価は、年金に比べて急速に上がっている。先月の英国の物価上昇率は9.4%にのぼったが、年金受給額(最高額基準)は昨年に比べて3.1%の上昇にとどまった。さらに、ウクライナ戦争の影響で今冬のエネルギー価格の急騰が予告されるなど、生活費の負担は一層大きくなるものとみられる。

65歳以上の経済活動人口の割合も、統計作成後、最高値に迫っている。今年7月基準、英国の65歳以上の高齢層の中で11.6%(143万人)が経済活動人口と集計された。これは11.9%(144万人)を記録して歴代最高となった2020年7月に匹敵する。


イ・ジユン記者 asap@donga.com