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FOMCで0.75%の利上げも、米で「3ヵ月連続の大幅利上げ」の見方強まる

FOMCで0.75%の利上げも、米で「3ヵ月連続の大幅利上げ」の見方強まる

Posted June. 15, 2022 09:34,   

Updated June. 15, 2022 09:34

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度重なる基準金利の引き上げにも米国の物価上昇傾向が収まらないため、米連邦準備制度理事会(FRB)が、14日と15日(現地時間)に開かれる連邦公開市場委員会(FOMC)で、基準金利を一度に0.75%引き上げる「ジャイアントステップ」に踏み切るかもしれないという観測が強まっている。来月にもジャイアントステップを踏む可能性があるという見通しまで提起されている。

バイデン政府とFRBに向けた批判も高まっている。コロナ禍を解決するための大々的な資金供給政策の影響で、インフレの警告灯がかなり前から鳴っていたにもかかわらず、一時的現象と見なして通貨政策の時機を逸した末に、金融市場を不安にするジャイアントステップの可能性にまで追い込まれたという。

金利先物を通じて通貨政策を占うシカゴ商品取引所のフェドウォッチによると、14日午前1時(米東部時間)基準で現在0.75~1.00%である米基準金利が、今回のFOMC以降1.50~1.75%まで上がるだろうと見る意見が92.5%に達した。7月のFOMCで、金利が2.25~2.50%まで上がると見る確率も79.7%に達する。JPモルガンのマイケル・フェローリ・エコノミストは、FRBが今回のFOMCで金利を1.00%引き上げる可能性もやはり「些細ではない」と予測した。

同日、ニューヨーク連邦準備銀行が発表した消費者の1年間の期待インフレ率も6.6%で、2013年6月の調査開始以来、史上最高値だった今年3月と同率となった。

急激な金利引き上げによる景気低迷の懸念も高まっている。モルガンスタンレーのジェームズ・ゴーマン最高経営者(CEO)は13日、「低迷のリスクは30%程度だと予想したが、今は50%に近づいているようだ」と話した。「ウォール街の皇帝」と言われるJPモルガンのジェームズ・ダイモンCEOもやはり、「経済にハリケーンが襲いかねない」と警告した。

米紙ウォールストリート・ジャーナルは13日、FRBが2007~2009年の世界金融危機時代の対策だった「ゼロ(0)」金利と拡張財政だけにこだわったため、現況を迎えたとし、「感染症の大流行(パンデミック)という新しい危機に、古い戦術で対抗した」と批判した。

オバマ前政権で働いたバイデン政権の多くの経済官僚やFRB首脳部が、オバマ政府時代に発生した失業率の高騰など、経済危機が繰り返されることを懸念して、金利引き上げや緊縮の時期を逃してインフレが悪化したのではないかという指摘も出ている。オバマ政府時代にFRB議長を務めたジャネット・イエレン財務長官はもちろん、ジェローム・パウエル現FRB議長も相当期間、「インフレは一時的現象」という姿勢を固守した。


兪載東 jarrett@donga.com