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無形文化財のイ・ヨンヒさんが50億台の土地と家を寄付、「伝授教育館を建ててほしい」

無形文化財のイ・ヨンヒさんが50億台の土地と家を寄付、「伝授教育館を建ててほしい」

Posted April. 20, 2022 08:19,   

Updated April. 20, 2022 08:19

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「80歳を過ぎた私は、これまで十分享受してきたので、これからは伝統遺産を引き継ぐ芸術家のための空間を残したいと思います」

国家無形文化財「カヤグム散調と竝唱(カヤグムやコムンゴなどを奏でながら自分でそれに合せて歌うこと)保有者のイ・ヨンヒさん(84)は、19日、京畿道城南市金土洞(キョンギド・ソンナムシ・クムトドン)にある自宅と周辺の土地5474平方メートルの敷地を文化財庁に寄付しながら、このように述べた。氏は今年2月に寄付を決定し、文化財庁に一つの条件を掲げた。伝統芸能遺産を受け継ぐ保有者と履修者のための伝授教育館を建ててほしいということだ。氏は、「後学を養成するスペースが足りず、手狭な自宅で伝授活動をしてきた芸能人たちの役に立ちたい」と話した。

文化財庁は、寄付者の意向により、当該土地に延べ面積8246平方メートル規模の首都圏国家無形文化財芸能伝授教育館を、2027年までに建設することにした。地下2階建て、地上4階建ての建物には、イ氏の望み通り、芸能人のための教育空間だけでなく、公演場や伝統芸能体験空間が設けられる。

1938年に全羅北道群山(チョルラブクド・クンサン)で生まれた氏は、1958年にカヤグム名人の金允德(キム・ユンドク)先生(1918~1978)からカヤグムの散調を学んだ。1962年に大学を卒業後、国楽芸術学校の教師、ソウル大学および中央(チュンアン)大学国楽科の講師を務め、60年間後学を養成した。1991年、師匠の後を継いで、国家無形文化財カヤグム散調および竝唱保有者に指定された氏は、80歳を過ぎた今も週末ごとに弟子10人余りにカヤグム散調を教えている。

いつも自分より弟子たちのことを考えた人生だった。氏は、2018年から金允德流のカヤグム散調を勉強する後学のために、毎年2000万~3000万ウォンの奨学金を支援している。2018年は、自宅近くの小学校4校に、4000万ウォン相当のカヤグム160台を寄贈した。氏は、「死ぬまで、後学のために惜しみなく支援したい」と誓った。

「国楽に対する大衆の関心がますます減っている。それなのに、私のところに来て、国楽を学ぼうとする弟子たちがいるから、本当にありがたくてかわいいです。力の及ぶ限り、彼らを後押しし、引っ張っていかなければなりません」


イ・ソヨン記者 always99@donga.com