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「世界に散在する韓国の梵鐘363口の話を、音まで盛り込みました」

「世界に散在する韓国の梵鐘363口の話を、音まで盛り込みました」

Posted March. 31, 2022 08:36,   

Updated March. 31, 2022 08:36

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1989年から33年間、世界に散らばっている韓国の梵鐘を研究してきた東国(トングク)大学大学院美術史学科の崔應天(チェ・ウンチョン)教授(63、国外所在文化財財団理事長)が最近、「韓国の梵鐘」(ミジンサ)を出版した。29日にソウル麻浦区(マポグ)にある国外所在文化財財団で会った氏は、「この本は、日本や中国など、世界にある韓国梵鐘363口を記録したアーカイブだ」と話した。彼は本に、梵鐘41口の鐘の音を録音したQRコードを収録した。「一乗円音(仏の教え)」を象徴する韓国の梵鐘の美学を完全に伝えるため、紙の本に鐘の音まで収録したのだ。

日本全国を回りながら、韓国の梵鐘48口を探し出した氏は、1995年、福井県の常宮神社で統一新羅の833年に作られた「蓮池寺鐘」と向き合った瞬間を忘れることができないと話した。蓮池寺鐘は、慶尚南道晋州(キョンサンナムド・チンジュ)の蓮池寺で保管されてきたが、壬辰倭乱(文禄・慶長の役)の時、倭寇に略奪された。現在まで常宮神社が所蔵している。日本は1953年、蓮池寺鐘を国宝に指定した。崔教授は、「鐘を隅々まで見たくて、フィルムだけで500本持っていったが、保管庫の扉を開けた瞬間、ときめきはため息に変わった」と振り返った。

「鐘の表面はさびて青く、あちこちに穴があいていました。どこの国が国宝をこんなふうに放置するんですか。じっと見守ることはできませんでした」

崔教授は数回日本を訪れ、蓮池寺鐘の実態を把握した。2018年8月には学術大会を開き、保存処理を促した。結局、日本の文化財研究所は、昨年5月から蓮池寺鐘を保存している。

同書には、韓国の梵鐘363口を所蔵国と制作年代別に分類した31ページ分量のリストも載せている。崔教授は、「私と後学たちが、リストに新しい史料を加えていく」とし、「この本は、梵鐘研究の終わりではなく始まりだ」と話した。


イ・ソヨン記者 always99@donga.com