Go to contents

「靴の中の石を除去する」と規制改革に意欲示した尹氏、これだけでも成功した大統領になれる

「靴の中の石を除去する」と規制改革に意欲示した尹氏、これだけでも成功した大統領になれる

Posted March. 23, 2022 09:29,   

Updated March. 23, 2022 09:29

한국어

尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期大統領は一昨日、フェイスブックに、「靴の中の石ころのような不要な規制を取り除き、企業が成長と雇用創出のために精一杯走れるよう努力する」という文を掲載した。経済6団体のトップと会って、「(企業が)海外に挑戦するのは、五輪に出場する国家代表選手に他ならないが、(これまで)砂袋をつけてメダルを獲得するよう指示したのと同様だ」と述べたのに続き、規制改革の意志を改めて強調したのだ。

過度な規制が韓国経済の足を引っ張っているという認識は、今に始まったことではない。第4次産業革命が急速に進み、先端産業のグローバル競争が激しくなる中、各企業が自由に活動できるように規制改革に取り組まなければならないということに異見があるはずがない。韓国企業が肌で感じる規制環境は、世界141カ国のうち87位となっている。このような環境で、世界上位10位の経済大国になったこと自体が奇跡だ。

これまでの大統領たちも、保守と進歩を問わず規制廃止を国政の最優先課題の一つにした。李明博(イ・ミョンバク)大統領は就任前、大仏(テブル)産業団地の進入路の「電柱」を規制のサンプルとして除去し、朴槿恵(パク・グンヘ)当選者は、「雄大な政策よりも、爪の下のとげを抜かなければならない」と規制改善を推進した。文在寅(ムン・ジェイン)政府も、「赤い旗の規制を抜く」として規制サンドボックス制などを施行した。

しかし、結果的に規制改革に成功した政府はなかった。政権獲得後、様々な問題にぶつかって初心を忘れ、規制緩和に拒否感を持った公務員たちが出す規制強化対策の誘惑にかられたためだ。朴槿恵政府初年度は1200件だった新設・強化規制の件数が、任期最後の年は1491件に、文在寅政府では初年度の1094件から一昨年は1510件に任期後半に規制が急増したのはこうした理由からだ。

規制廃止に成功するためには、結局、公務員社会の根深い惰性や慣行、官治万能主義を超えなければならない。規制一つを新たに導入するとすれば、その2〜3倍の規制を必ず無くすように義務付ける必要がある。規制を掲げて責任を回避しようとする公務員らの事なかれ主義を打破するため、専従の規制改革組織を作ることも検討すべきだ。

何よりも重要なのは、指導者の強い一貫した意志だ。公職社会に規制廃止のDNAをしっかり植えつけることだけでも成功すれば、「経済のエンジン」を再びかける大統領として記録されるだろう。それだけに、任期初めから政権の成否をかけて、すべての力量を総動員しなければならない。5年後も規制改革が韓国経済の最大の悩みの種になることがあってはならない。