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パンデミックで経営悪化の中で新しくオープンする映画館が増加、その理由は?

パンデミックで経営悪化の中で新しくオープンする映画館が増加、その理由は?

Posted March. 22, 2022 08:24,   

Updated March. 22, 2022 08:24

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昨年1月、ソウル西大門区延禧路(ソデムング・ヨンヒロ)に、39席規模の小さな映画館「ライカシネマ」がオープンした。パンデミックで映画館産業が存廃の危機に追い込まれている状況にもかかわらず、新たに映画館をオープンしたのだ。ここでは、主に独立・芸術映画が上映される。ライカシネマのソ・ギブン代表は21日、「厳しい時期だが、青春(を生きる人)たちの創作活動に役立てればという気持ちでオープンした」と話した。

パンデミック以降、強力な防疫対策の影響で多人数利用施設の映画館は枯死寸前に追い込まれているが、昨年、映画館の数はむしろ増えたことが分かった。映画振興委員会によると、昨年、全国の映画館は542館で、2020年(474館)比14.3%増加し、史上最高値を記録した。経営悪化で映画館の数が大幅に減っただろうという予想が外れたのだ。

昨年増えた映画館のうち、2020年にパンデミックの影響を受けて閉館したものの、事業主体を変えて再オープンしたケースを除き、文字通り新しくオープンしたところが39カ所に上る。慶尚北道義城郡(キョンサンブクド・ウィソングン)にある「義城の小さな映画館」も、新しくオープンした映画館の一つだ。小さな映画館株式会社が、義城郡から委託を受けて、昨年7月から運営している。小さな映画館株式会社は、「映画観覧費は7000ウォンと安く、郡民の反応がいい」と明らかにした。

しかし、その背景を見れば、文化享受のような大義を持って開館した一部の映画館を除けば、「泣く泣く」新規オープンした事例が多い。昨年、全国のCGV映画館数は190館で、前年比で11館増えた。ロッテシネマも昨年、前年比10店増の143店だった。マルチプレックス映画館は、パンデミックを理由にできるだけ開館時期を延ばした後、建物の出店契約のために仕方なくオープンしたところがほとんどだった。このため、劇場の数が増えただけで、業界は経営悪化で春窮期を迎えているのは変わっていないという分析が出ている。

各企業が映画館数を減らすのは、パンデミックが終わった後、本格化するだろうという見方が出ている。とある映画館業界の関係者は、「マルチプレックス映画館も、中小委託劇場のオーナーが運営する割合が40%ほどある」とし、「防疫指針の見直しによる被害補償金のような支援策が用意されなければ、今後、映画館は相次いで閉館することになるだろう」と話した。


孫孝珠 hjson@donga.com