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動き出す政権引継ぎ委員会、「与小野大」の壁を越える超党派的な国政プランを立てるべきだ

動き出す政権引継ぎ委員会、「与小野大」の壁を越える超党派的な国政プランを立てるべきだ

Posted March. 18, 2022 08:57,   

Updated March. 18, 2022 08:57

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政権引き継ぎ委員会の7つの分科別幹事や報道担当などの人選がすべて終わった。政権引き継ぎ委員会は18日に懸板式を行い、公式に発足する。政権引き継ぎ委員会は、大統領就任前日の5月9日までに現政権の組織と予算を引き受け、新政府の政策の下絵を描く作業をする。首相や閣僚など人事聴聞会の対象となる人物の検証をするのも政権引き継ぎ委員会の役割。今後53日間の政権引き継ぎ委員会の活動に、尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期政権の成敗がかかっている。

政権引き継ぎ委員会の安哲秀(アン・チョルス)委員長は、委員会の構成について「専門性を中心に人選した」と説明した。大学教授出身が24人中12人にのぼり、該当分野の行政経験が豊富な官僚や民間の専門家も多く選ばれた。しかし、能力主義を前面に出したことで、性別・世代別のバランス人事という面では物足りなさが残る。引き継ぎ委員24人のうち女性は4人で16.7%だった。尹氏が大統領選期間に強調した「2030世代」を代弁する委員は一人もいなかった。このような点を考慮しなければならないだろう。

今、政権引き継ぎ委員会は陣営と政派を越える超党的な課題と向き合わなければならない。米中、米ソ間の覇権競争が激化する中、北朝鮮のミサイル挑発攻勢はますます強まっている。新型コロナウイルスの危機を克服し、経済活力を蘇らせることも至急だ。しかも次期政府は、「与小野大」国会を相手にしなければならない。与野党間の緊密な意思疎通や協治なければ、政権引き継ぎ委員会が作ったいかなる政策公約も光を見ることはできない。政権引き継ぎ委員会が、与野党が同意できる超党的な国政プランを立てることに集中しなければならない理由だ。

引き継ぎ委員が新政府の要職に進出する可能性が高いため、内部でポストをめぐる神経戦や軋轢が起こる可能性が高い。過去の政権引き継ぎ委員会では、政権引き継ぎ委員の身分を利用して個人的に利権を得たり「パワハラ」をして物議をかもすことも少なくなかった。政権引き継ぎ委員会に対する国民の期待に冷水を浴びせる行為と言わざるを得ない。このように内部の規律が崩れれば、政権引き継ぎ委員会の活動は方向を誤るほかない。当面の国家的危機をかいくぐって行くには、尹氏と安氏が一寸も政権引き継ぎ委員会の活動から目を離してはいけない。ただ国民と大韓民国の未来だけを見るという初心を失ってはならない。