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統計と経済で世の中を見る

Posted March. 07, 2022 08:47,   

Updated March. 07, 2022 08:47

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「法を合理的に研究するために、現代の法律家は法典と主要判例を探してみるが、未来の法律家は統計学と経済学をマスターした人になるだろう」(オリバー・ウェンドル・ホームズ・ジュニア、1897年ハーバード・ローレビュー論文「法の道」)

20世紀初めに米連邦最高裁判事を務めたオリバー・ホームズ(1841〜1935)が、法学学術誌に書いた文だ。100年以上過ぎて、この予言はかなり具体化している。データを用いた分析は、社会現象全般にわたって日常化しており、法の領域も例外ではない。最近では、人工知能への関心が高まり、法律領域でのデータ活用度を高める方策への悩みも深まっている。

データに基づく分析や人工知能技術の活用のためには、統計的分析が基本的な出発点となる。そして、社会現象を巡る分析においては、経済学的アプローチが重要な方法論の一つとなっている。現代の経済学では、データに基づく実証的分析は必須であると考えられる。

韓国社会に照らしてみれば、ホームズの主張は、法学、より広くは社会現象を対象とする学問は、実事求是(事実に基づいて真理を探究する)の態度を持たなければならないという意味に再解釈され得る。学問において、理論の枠組みを整えることは非常に重要であるが、そのような理論が現実を適切に反映しているかどうかについて、継続的かつ繰り返して確認する必要がある。把握した現実を反映して、理論を補完し続けていく態度も、備えなければならない。特にデータを積極的に活用する今日の科学技術の変化と、それに基づく社会経済システムの変化を考慮すれば、実事求是の実証的態度は、その重要性をいくら強調してもし過ぎることはない。

未来は、現在の私たちが作っていくものだ。私たちが望む未来像を正しく描き出すためには、現在の現実がどうなのかについての統計と経済に基づいた把握が大前提にならなければならない。