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「教会に来る楽しさがないと」 ホテル級のカフェを作った牧師さん

「教会に来る楽しさがないと」 ホテル級のカフェを作った牧師さん

Posted February. 28, 2022 08:30,   

Updated February. 28, 2022 08:30

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25日に訪れたソウル永登浦区新吉(ヨンドゥンポグ・シンギル)教会には、「ホテル級」のカフェがある。大型テレビ画面はもちろん、新型コロナウイルス感染症を考慮して設置した1人用スペースと、4人用ルームなど様々ん座席がある。約600平方メートル(180坪)に250席の規模となっている。昨年12月から、「セレブトークコンサート」が、毎月1回ここで開かれた。映画音楽監督のチョ・ソンウとイ・ドンジュン、コメディアンのチョン・ソンヒ、ファッションデザイナーのイ・サンボン、ギタリストのハム・チュンホがゲストとして舞台に上がった。教会の地下には、子どもと母親が一緒に休めるキッズカフェ(150席)、2階にはお年寄りのためのシニアカフェ(100席)がある。このカフェで、担任のイ・ギヨン牧師(57)に会った。

――本当に「ホテル並みのカフェ」のようだ。

「世の中と会うための教会の小さな努力だ。昔は教会に来たら、何か面白くて豊かな感じがした。そのような思い出を活かしながら、地域住民と共に暮らす文化的空間として定着することを願う」

――セレブトークコンサートの反応はどうか。

「防疫のために決まった人数だけが入場したが、反応は熱い。コロナ禍で、人々の文化的渇きはさらに高まり、教会と世の中の誤解も深刻になった。カフェとコンサートは、遠くなった教会と世の中を結ぶ小さな橋だ。しかし意味よりは、最近、本当に大変なのに、格のある文化コンテンツを気軽に楽しんでほしい、という気持ちの方が大きい」

――カフェの運営に困難はないか。

「フルタイムの労働者6人に、パートタイムの労働者10人が働く。カフェを運営してみると、小商工人は持ちこたえられないという思いがした。賃借料を払うとしたら、答えがなかった。経費を差し引いた収益は、地域の貧しい人々のために使われている」

1946年に創立された新吉教会は、聖潔教団の代表的教会の一つだ。一人暮らしの高齢者や一人親世帯など、社会的弱者への支援、地域の新型コロナ防疫、海外宣教や救済活動など、分かち合いの活動に積極的に取り組んでいる教会だ。

――今年の教会のスローガンは「ともに立ち上がり、約束の地に」だが…。

「韓国の近代史を見ると、韓国の教会は今より信者数ははるかに少なかったが、近代化と民主主義の発展過程で大きなリーダーシップを発揮した。信者や教会の数は最近、大幅に増えたものの、むしろその影響力は大幅に減っている。教会、我々だけのリーグではなく、『ともに』が切実な理由だ」

――地域と未来世代のために献身する教会として知られているが。

「大企業のみ大きく、中小企業が没落すれば、すべて崩れるというのが経済生態系の常識だ。欧州の教会も、小さな教会を支援せず、後には大きな教会さえカフェや飲食店に変わった。自分が牧師になって、うまくやったから教会が成長したというふうに考えてはいけない。韓国教会の競争力は、世の中と同じく共生にかかっている」

――まれない人々のためのアドバイスをくだされば…。

「最近、10人に4人がうつ病を患っているという統計を見た。コロナ禍の中、教会から遠ざかった人もいれば、逆にあまりにも空虚で、教会にでも行きたいと来る人もいる。教会や世の中のすべてが『本物』を探す時代になった。厳しい時期だが、あきらめずに頑張れば、勝ち抜くことができる。教会も本物になれば、生存できる」


金甲植 dunanworld@donga.com