新労使協定に向けた交渉が難航し、ロックアウトが続いている大リーグ(MLB)が適時にレギュラーシーズン開幕に漕ぎつけられなければ、選手も途方もない損失を被ることになりそうだ。
AP通信は24日、今年4月1日に予定していた開幕が遅れ、レギュラーシーズンが短縮されれば、選手は1日で合計2050万ドル(約244億ウォン)を失うことになると予測した。昨年のMLB選手の年俸総額である38億ドル(約4530億ウォン)をレギュラシーズン試合数の186日で分けた金額だ。
スーパースターたちが被る損失額はとてつもない規模だ。AP通信は、最も大きな損失を被る選手としてマックス・シャーザー投手(38=ニューヨーク・メッツ)を挙げた。昨年11月、自由契約選手(FA)になったシャーザーは、3年1億3000万ドル(約1548億ウォン)でメッツと契約した。毎年4333万ドル(約516億ウォン)の年俸を支払う契約だが、年俸基準に大リーグ史上最高額だ。試合数が1日減るごとに、シャーザーは23万2975ドル(約2億7000万ウォン)の損失を被ることになる。ニューヨーク・ヤンキースのエース、ゲリット・コール投手(32)も1日に19万3548ドル(約2億3000万ウォン)を失うことになる。興味深いのは、シャーザーとコールが選手会の代表として労使交渉に参加していることだ。
韓国選手で最高年俸で契約した柳賢振(リュ・ヒョンジン=35、トロント・ブルージェイズ)にも試合数削減は嬉しくない。シーズン開幕を控えてトロントと4年8000万ドル(約954億ウォン)のFA契約を結んだ柳賢振は、毎年2000万ドルの年俸を受け取ることにした。開幕が遅れる場合、1日10万7527ドル(約1億2800万ウォン)を失うことになる。
柳賢振は、契約を結んだ2020年に新型コロナウイルス感染症の影響で162試合ではなく60試合の短縮シーズンで実施され、契約年俸の37%(740万ドル)だけを受け取った。昨年は契約年俸の全額を受け取ったが、ロックアウトの影響で再びシーズンが短縮されれば、柳賢振としては大きな負傷がなくても金銭面で何度も損失を被る悲運のケースになる可能性がある。
AP通信は同日、予定通りレギュラーシーズンを開幕するためには、各球団が開幕予定日の約1ヵ月前になる来週月曜日(28日)までに交渉を終えなければならないと報じ、選手会に事実上圧力をかけた。
金培中 wanted@donga.com