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コロナ疲れの心を癒す…日常を解く哲学書が人気

コロナ疲れの心を癒す…日常を解く哲学書が人気

Posted February. 24, 2022 09:23,   

Updated February. 24, 2022 09:23

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昨年に続き今年も哲学書が人気を呼んでいる。『ソクラテス エクスプレス』(アクロス)のように、出版から1年が経つ哲学書が最近までベストセラー入りする哲学書の「ステディーセラー」現象も起こっている。

昨年4月に出版された『ソクラテス エクスプレス』は、教保(キョボ)文庫1月総合月刊ベスト8位、人文分野月刊1位になり、根強い人気を得ている。昨年末に出た新刊も人気だ。11月に出版された『短い永遠 ― 長寿の哲学』(インフルエンシャル)は1月の人文分野で、教保文庫6位、イエス24で3位だ。12月に出た『デイリー ストイック』(茶山草堂)は、教保文庫13位、10月に出版された『ミニ フィロソフィー』(ウィルブック)は、イエス24で20位だった。

 

哲学書の販売量と出版総数も増えた。オンライン書店のイエス24によると、哲学・思想分野図書年間販売量は2020年、前年より23.8%減少したが、昨年は60.7%増加した。新刊出版総数も、20年の206種から昨年290種に増えた。

 

哲学書の人気の秘訣として、日常との関連性を解いて進入の障壁を低くし、疲れた心を癒すことが挙げられる。『ソクラテス エクスプレス』はマルクス・アウレリウスのようにベッドから出る方法、孔子のように親切にする方法など難しい哲学的思惟を日常に当てはめた。『短い永遠 ― 長寿の哲学』は、パスカルやフロイトなど哲学者の言葉を引用して、欲望や愛など年を取って断念することをあきらめてはいけないと強調する。出版評論家のピョ・ジョンフン氏は、「最近人気がある哲学書は、難しい哲学知識を説明する教養書ではなく、哲学知識と洞察を通じて人生を振り返る心の休息を得る自己啓発書の性格が強い」と分析した。

パンデミックの長期化の影響もある。長引く社会的距離の確保で心身が疲れた人々が、心を癒せる本を探しているのだ。イエス24のパク・スクキョン課長は、「不安に苦しむ人々に慰安を与える『スタンド ファーム』(茶山草堂・22年)、『エピクロスの4つの処方』(ボクボクソガ・22年)は、幸福を探求したストア学派、エピクロス学派の思想を組み合わせた」と説明した。


金哉希 jetti@donga.com