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初の女性ヌード自画像

Posted February. 03, 2022 08:21,   

Updated February. 03, 2022 08:21

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妊婦と見られる女性が裸でポーズを取って立っている。下半身は白い布を巻きつけ、上半身は裸で首にカボチャの首飾りをしている。最近は臨月のヌード写真やヌードのボディープロフィールを撮る人が増えているが、この絵が描かれた時期は20世紀始めだ。そのうえ、絵の中のモデルは画家自身だ。彼女は誰で、このような大胆な自画像を描いたのか。

女性が専門美術教育を受けることもヌード画を描くこともダブー視された時代にヌード自画像を描いたこの勇敢な画家は、パウラ・モーダーゾーン=ベッカーだ。1876年にドイツのドレスデンで生まれ、ブレーメンで育った彼女は、個人授業を受け、画家になる夢を抱いた。ブレーメンに近いヴォルプスヴェーデの芸術家コミュニティで活動し、1900年にパリに留学した。しかし、翌年帰ってきて、オットー・モーダーゾーンと結婚し、彼の連れ子の継母となった。

 

1906年初め、モーダーゾーン=ベッカーは夫と芸術家コミュニティから永遠に離れることを決心した。パリに行って芸術に専念したかったからだ。この大胆なヌード自画像は、その年の春、パリで描かれた。30歳の画家は、大きな目で画面の外の観客を凝視している。左手は下半身に巻かれた布をそっとつかみ、右手はお腹の上にのせた。妊婦のようなポーズを取ったが、実際は妊娠していなかった。もしかしたら、彼女がお腹の中に抱いたのは創作の種だったのかもしれない。実際、モーダーゾーン=ベッカーはこの時期に生涯最も革新的な作品を旺盛に生産した。

孤独と貧困に勝つことができなかったのか。1907年、彼女は再び夫のもとに戻った。すぐに妊娠し、その年の11月、娘を産んだ。喜びもしばし、出産後遺症で19日後に死亡した。最初の女性ヌード自画像を描き、女性を主体的な視線で描いた画期的な作品を残した画家は、歴史から忘れ去られるかに見えた。幸い1927年、彼女の名前を取った美術館がブレーメンに設立された。女性画家を称える世界初の美術館だった。

美術評論家