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「ソフトなフランス音楽はフランス語から出る」

「ソフトなフランス音楽はフランス語から出る」

Posted January. 25, 2022 08:22,   

Updated January. 25, 2022 08:22

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「私が思うフランス音楽の特徴は『柔らかさ』です。その柔らかさは、フランス語から出ていると思います」

弦楽四重奏団「ノブス・カルテット」のチェリスト、イ・ウォンヘ氏(31、写真)が、フランス作曲家たちの作品のみで構成したリサイタル「フレンチガーデン」を行う。パリ国立高等音楽院の先輩であるピアニストのイ・ヒョジュ氏と呼吸を合わせ、ドビュッシーのチェロソナタとサン・サーンスのソナタ第1番、現代作曲家のブーランジェの「3つの小品」、フランクのソナタが演奏される。

「今回の演奏曲を作曲したフランクとサン・サーンスも、パリ国立高等音楽院の大先輩です。フランクとブーランジェは、この学校の教授をしていました」

イ・ウォンヘ氏は、フランスのブローニュ=ビヤンクール★地方音楽院とパリ国立高等音楽院を首席で卒業し、ドイツ・ベルリン芸術大学を1年で修了後、再びオランダ・ハーグ王立音楽院の最高演奏者課程を首席で卒業した。フランスとドイツ、オランダの文化をあまねく経験した氏は、「フランス語は丸くて鼻声が多く混ざっていて、『中に入ってくる』音が多い。音楽も、前方に向けて放つ音よりも内的に多様な色彩を表現しようとする傾向が強い」と説明した。

「ドビュッシーのソナタには、フルートやリュートを連想させるさまざまな音色が入っています。サン・サーンスのソナタは、彼を育てた大叔母がこの世を去り、フランスがプロイセンに敗れた時期の作品であるため、そのような悲しみが溶け込んでいます。音楽教育者として有名なブーランジェの曲は、民謡の色が強くて華やかです」

リサイタルの後半は、今年で誕生200周年を迎えたフランクのソナタ・イ長調で飾った。「バイオリニストのイザイへの結婚プレゼントとして作曲した曲であるだけに、いろんな出来事を経て幸せに向け進むカップルの喜怒哀楽が盛り込まれています。原曲がバイオリン曲なので、チェロではもっと低い音域で旋律を表現するようになります。ひょっとすると、生々しさが欠けて聞こえるかもしれない部分を、もっとうまく表現しようと気を使っています」

学校の先輩であるイ・ヒョジュとの共演は、今回が初めて。しかし、お互いにフランス作品のスタイルに精通しているため「合わせば合わせるほど、馬が合う」と氏は話す。イ・ヒョジュは、ピアノ三重奏団「トリオジェイド」団員で、イ・ウォンヘはノブス・カルテット団員として活動し、室内楽に関する愛情が深いことも共通点といえる。29日午後8時、ソウル芸術の殿堂IBKチャンバーホール。3万〜5万ウォン。お問い合わせは1544-1555まで。


ユ・ユンジョン記者 gustav@donga.com