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町内医院は「在宅治療を支援したいが」、24時間待機のため名乗りできない

町内医院は「在宅治療を支援したいが」、24時間待機のため名乗りできない

Posted January. 19, 2022 08:52,   

Updated January. 19, 2022 08:52

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政府が、新型コロナウィルスのオミクロン株の流行に備えて、町内医院を在宅治療に活用すると明らかにしたが、現場と合わない「24時間勤務」の指針が彼らの参加を食い止めていることが分かった。感染者の急増に備える「ゴールデンタイム」が無駄になっているという懸念が高まっている。

中央事故収拾本部の孫映萊(ソン・ヨンレ)社会戦略班長は18日、「現在のソーシャルディスタンス期間(1月17日〜2月6日)中に、韓国のオミクロン株のシェアは80〜90%台まで上がるだろう」とし、「海外ではこうした場合、感染者が10倍以上増える傾向を見せている」と述べた。政府は、オミクロン株の拡大による感染者の急増に備え、新型コロナの治療の中心を病院級での入院治療から医院級での外来治療に切り替えることにした。

しかし、中央事故収拾本部が昨年11月に発刊した「新型コロナの在宅治療を巡る医療支援のガイドライン」によると、在宅治療に参加する医療機関は、人数とは関係なく、夜間の救急状況に備えて24時間、常時勤務体制を維持しなければならない。患者の様子がおかしければ、テレビ電話で直ちに対面診療を行い、必要なら119移送要請までしなければならない。勤務医が1人や2人に過ぎない町内医院としては、到底守ることができない指針だ。

実際、京畿道平沢市(キョンギド・ピョンテクシ)では最近、米軍部隊を中心に患者が急増すると、開業医たちが「新型コロナ」の患者診療に参加するという意思を明らかにした。しかし、24時間勤務指針のため、議論が進んでいない。平沢市医師会のピョン・ソンユン会長は、「うちの医院には医師が1人だけなので、24時間勤務は不可能だ」とし、「何としてでも、地域社会の医療崩壊を防ぐために働き手を貸したいが、方法がなくてもどかしい状況だ」と語った。全羅南道木浦市(チョルラナムド・モクポシ)も同様の問題を抱えている。

ソウル市医師会は19日、医院級の在宅治療を試験的に行い、苦肉の策として数人の開業医が持ち回りで夜間当直をすることにした。夜間当直を置くほど参加医療機関が多くない地域では、不可能なやり方だ。ソウル市医師会のイ・セラ副会長は、「現行の在宅治療指針は、『デルタ株』の真っ最中に作られたものだ」とし、「医院級在宅治療が全国に広がるためには、市郡区の特性に合わせて、夜間・休日の在宅治療を柔軟に行わなければならない」と指摘した。


趙健熙 becom@donga.com