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三星電子の昨年売上高、279兆ウォンで過去最高

三星電子の昨年売上高、279兆ウォンで過去最高

Posted January. 08, 2022 08:23,   

Updated January. 08, 2022 08:23

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三星(サムスン)電子の昨年の売り上げが、279兆400億ウォンと暫定集計された。1969年の創業以来の最高の売上高であり、半導体や生活家電、モバイルなど、全ての事業領域でくまなく好調を見せたためと見られる。LG電子も昨年、過去最高の売上高を記録した。

三星電子は7日、売上高が279兆400億ウォン、営業利益が51兆5700億ウォンの昨年の暫定経営業績を公示した。以前の最高の売上高だった2018年の業績(243兆7700億ウォン)より14.4%伸びた規模で、三星電子の売上高が200兆ウォン台後半に入ったのは今回が初めてだ。営業利益は、2018年の58兆8800億ウォンや2017年の53兆6400億ウォンに次ぎ、史上3番目の50兆ウォン台となった。

昨年、三星電子の経営環境は容易ではなかった。コロナ禍で、中国やベトナムなどの重要事業所での操業支障が相次いだ。米国と中国との貿易対立や原材料価格の上昇など、供給網に支障が出る事態も起きた。このような状況の中で成し遂げた史上最高の業績であり、相当な成果だという評価が出ている。

今回の発表は、会社全体の業績のみの暫定集計であり、半導体や完成品、ディスプレイなど、各事業別業績は今月27日に公開される。しかし証券業界と電子業界は、昨年第3四半期(7~9月)までの傾向を勘案すれば、半導体事業の売上高が100兆ウォンに迫り、会社全体の営業利益の60%を記録して成長を牽引したとみている。昨年第2四半期(4~6月)までDRAM価格が上昇し、大手情報技術(IT)業界のサーバー用DRAMの需要も続いているからだ。第3四半期からDラム価格は下落に転じたものの、市場予測より小幅に止まった。ファウンドリ(半導体受託生産)事業部も、受注を伸ばしている。これに支えられ、三星電子は昨年第3四半期に、米インテルを抜いて3年ぶりに売上高基準で世界1位の半導体企業になった。

デバイス経験(DX)部門の完成品事業は、QLEDテレビを前面に出して、昨年まで16年連続で世界テレビ1位を成し遂げた映像ディスプレイ(VD)事業部や、「ビスポーク」に代表されるプレミアム戦略で収益性を高めた生活家電事業部の好調な売り上げが続いたものとみられる。モバイル経験(MX)事業部は、フォルダブルスマートフォンの「ギャラクシーZ」シリーズ、中級製品群の「ギャラクシーA」シリーズなどを通じて、グローバル興行を牽引した。ネットワーク事業部の第5世代(5G)モバイル通信機器の受注も相次いでいる。

半導体業況は今年も悪くないと予想され、三星電子の史上初の「売上高300兆ウォン時代」の可能性が高まっている。しかし、モバイル事業において、プレミアム製品の販売規模はライバル会社のアップルに比べて小さい薄利多売の構造であり、ファウンドリ事業は、台湾TSMCとのシェアの差が広がっているため、これから乗り越えていくべき課題も少なくないと指摘されている。

LG電子も、昨年は家電やテレビなどの事業好調のおかげで、売上高げと営業利益がそれぞれ74兆7200億ウォンと3兆8600億ウォンに集計されたと、同日公示した。LG電子が、売上高70兆ウォン台時代を開いたのは今回が初めてで、営業利益は過去最高記録(2020年の3兆9000億ウォン)に次ぐ規模だ。LG電子のかつての最高の売上高は、2019年の62兆3000億ウォンだった。

特に、生活家電事業において世界で最高の売上高をあげるものと見られる。LG電子の家電事業を担当するH&A事業本部の昨年1~9月の累計売上高は、ライバル会社の米ワールプールより約2兆3000億ウォン多かった。昨年第4四半期(10~12月)にワールプールが供給網の問題と半導体不足により販売に支障を来たしたため、LGがワールプールを制したものとみられる。


徐亨錫 skytree08@donga.com