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葦の運命

Posted November. 19, 2021 09:09,   

Updated November. 19, 2021 09:09

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秋風に揺られ、からだを支えられないほど無気力で軟弱な存在、葦。その脆弱さは、当初から予見されたので、早期に芽生えたために春風に苦しめられ、夏の日には生い茂った幹のために夜露の重さが手に余る。頭に白い雪の花をかぶることが栄華なら、その少しの間の栄華だけでも感じただろうか。普通の野花のように葦の花はただ独りで咲き、独りで散り、葉は四方八方で川に沈んでしまう。葦の一生を噛みしめ、詩人はどんな慰めを言いたかったのだろうか。葦よ、多くの草木の中で枯れるのは最も遅いのではないか。私も短い期間、官職に就き、長い歳月、江湖にいたが、ゆっくり流れる江湖の時間に慰めを得る。長く疎外と試練の傷を思い出し、詩人は葦から「同病相憐れむ」を感じたのかもしれない。このまま虚しく歳月の中に埋もれるかもしれないという心配まで共有して。

50歳に近づき詩人が少しの間だけでも栄華を味わったのは、恐らく左拾遺を務めた時だろう。従八品の低い職位だが、皇帝に諌言できる重責だった。それ以外に、相次ぐ科挙の落第、長い間の流浪と家族との別れなど、これまで杜甫に「雪の花の栄華」に挙げられるものはまったくない。