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COP26、炭素排出ゼロの合意案は難しい模様

COP26、炭素排出ゼロの合意案は難しい模様

Posted November. 02, 2021 08:26,   

Updated November. 02, 2021 08:26

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1日(現地時間)に始まった第26回気候変動枠組条約締約国会議(COP26)の首脳会議は、バイデン米大統領をはじめ197当事国の首脳らが地球の平均気温の上昇幅を産業化以前に比べて1.5度下げるための具体的な「方法論」について議論する場だ。その中核は、各国が発表する「温室効果ガスの削減目標(NDC)」だ。2015年にフランス・パリで開かれた第21回総会で、各国は世紀末まで地球の平均気温の上昇幅を産業化以前と比較して1.5度に制限する「パリ気候変動協定」に合意した。このため、2050年までに炭素排出ゼロを意味する「炭素中立」を達成することを約束した。5年ごとに各国は削減目標を提示しなければならないが、1回目の会議が今回のグラスゴー総会というわけだ。「人類の未来を変えるグラスゴー総会」という評価が出た理由だ。

各国の首脳は、今回の総会で2050年の炭素中立達成に向けた「2030年までの自国炭素排出削減量」を提出しなければならない。しかし炭素排出世界3位(7%)のインドは、NDCを出していない。気候変化と炭素排出は西側先進国のせいだという「金持ち国家の責任論」を叫んでいる。排出量トップの中国(27%)は先月28日、総会側にNDCを提出したが、炭素中立の達成時期を10年遅らせた2060年に決めた。サウジアラビアなどの石油大国も、炭素中立の時点を2060年以降にしたり、きちんとした削減目標を出さなかった。アフリカの一部の発展途上国は、「先進国による気候変動の被害を受けている」として支援金を要請している。COP26でこれといった合意案を導き出すことは難しいという懸念が出ている理由だ。

世界気象機関(WMO)は、警戒心の次元で猛暑、洪水などの極端な気候が地球の「ニューノーマル(new normal)」になったという警告を盛り込んだ「2021気象報告書」を、総会開幕に合わせて発表した。2015年から今年までの7年間、地球温度は史上最高値に上昇し、私たちが住む地球を「未知の領域」に追い込んでいると、報告書は明らかにした。WMOのペテリ・ターラス事務総長は、「極端な異常気候は今やニューノーマルになり、その原因は人間が起こした気候変動だ」と述べた。


金潤鍾 zozo@donga.com