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華やかな色と模様が調和した朝鮮カーペット「毛毯」

華やかな色と模様が調和した朝鮮カーペット「毛毯」

Posted August. 24, 2021 08:41,   

Updated August. 24, 2021 08:41

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朝鮮仁祖(インジョ)時代に刑曹判書を務めた趙絅(チョギョン、1586〜1669)の肖像画には、官服を着た彼の姿よりも目を引く品物が一つある。彼の足元に敷かれた朝鮮時代のカーペット「毛毯」だ。赤色の背景に白い花と緑色の八角模様が華やかに描かれている。毛毯は、厳かな人物肖像と絶妙に調和している。

この絵は、最近開催された国立大邱(テグ)博物館の特別展「糸で織った絵-朝鮮のカーペット、毛毯」で見られる。主に羊毛や山羊の毛で作った糸と綿糸を編む「毛毯」は、床の冷気を防ぎ、家の中を飾る機能を果たした。織物の際、横糸に色のついた糸を使って多様な色彩と模様を表現した。一種の贅沢品だった「毛毯」は現在、国内に残っている実物がほとんどない。18世紀からオンドルが広く普及し、床に毛毯を敷く必要がなくなったからだ。博物館は、個人収集家が日本で購入した毛毯の実物10点を確保し、写真や絵約20点とともに展示した。

展示遺物の中で朝鮮後期に製作されたと推定される「蝶とコウモリ模様の毛毯」も注目を集めている。黄色の地に灰色および黒褐色のコウモリ5匹が真ん中の円の模様を囲んでいる。コウモリの上下には灰色、黒褐色、赤の一対の蝶が向かい合っている。福を象徴する蝶とコウモリを通じて、家庭の安寧を祈ったのだ。

毛毯は17世紀、朝鮮通信使を通じて日本列島に伝わった。当時、日本では「朝鮮綴(朝鮮の織物)」と呼ばれ、毎年7月に京都で開かれる「祇園祭」に使われる山車を飾るのに使われた。19世紀、日本側の要請により製作されたものと推定される「5羽の鶴と花柄の毛毯」も展示されている。

朝鮮時代の毛毯は、文献や肖像画で見ることができるだけで、国内に残っている実物がほとんどなく、十分な研究が行われていなかった。今回展示された「毛毯」10点も、製作年度と製作者は明らかでない。国立大邱(テグ)博物館のミン・ボラ学芸員は、「毛毯の模様に使われた簡潔な線と色、面の分割と比例感は、現代のデザイン感覚とも通じる」と説明した。展示は10月10日まで。無料


イ・ギウク記者 71wook@donga.com