Go to contents

製薬業界がAIを活用した新薬開発に挑戦

製薬業界がAIを活用した新薬開発に挑戦

Posted July. 05, 2021 08:05,   

Updated July. 05, 2021 08:05

한국어

韓国の製薬・バイオ業界が、人工知能(AI)を活用した新薬開発に挑戦する。

製薬・バイオ業界が4日明らかにしたところによると、韓国製薬バイオ協会傘下のAI新薬開発支援センターは今年5月、グローバル製薬会社であるドイツ・メルクライフサイエンスの新薬開発、候補物質探索ソフトウェア「シンシア」を導入して、先月中旬から使用を開始した。AIを活用して薬物の合成経路を多様に設計し、安くて手に入りやすい材料を探し出すソフトウェアだ。

シンシアは、分子段階の新薬開発の初期段階で化学物質の合成方法を迅速かつ正確に解析し、新薬開発の時間を短縮させる。既存の薬物については、さらに安価な材料を探し出し、生産コストを減らす。シンシアは、ジェネリック(複製薬)抗ウイルス剤「ウミフェノビル」と「ファビフィラビル」など11の医薬品を作る新しい合成方法を見つけた。

業界はこれを機に、韓国の大手製薬会社が挑戦していた「K新薬」開発の裾野が業界全般に拡大するものと期待している。既存の国内製薬・バイオ業界はジェネリック中心に成果を上げてきた。数年前から韓美(ハンミ)薬品、柳韓(ユハン)洋行、緑十字などの韓国大手製薬会社が「兆単位」の技術輸出に成功し、新薬開発に自信がついた状態だ。

最近、業界は222の会員会社が加盟した協会を中心に、政府と共にオープンイノベーションを増やす方向へと競争力を育成している。AIセンターは昨年9月、SK(株)C&C、ネイバーなどの情報技術(IT)企業と協約を交わすなど、業界が新薬開発にAIを活用できるインフラ構築に努めている。先月末は韓美薬品、エスティファーム、GC緑十字の3社を柱に次世代メッセンジャーリボ核酸(mRNA)のワクチン技術を確保し、大量生産体系を作る「K-mRNA」コンソーシアムもスタートした。7000億ウォン以上を投資し、mRNAプラットフォームとして抗がんワクチンや次世代革新新薬も開発する計画だ。

韓国製薬バイオ協会の元喜睦(ウォン・ヒモク)会長は、「グローバル製薬会社と競争し、ブロックバスター新薬を開発するためには力を合わせるべきだ」と述べた。


金聖模 mo@donga.com