
中国が、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が主要7ヵ国首脳会議(G7サミット)に出席する2日前の9日、「米国に偏った調子に振り回されてはならない」と警告した。G7サミットで強力な中国牽制メッセージが出てくることが予想され、韓国の同調を警戒したのだ。
中国外務省によると、王毅外相(写真)は同日、鄭義溶(チョン・ウィヨン)外交部長官と電話で会談し、「米国が進めるインド太平洋戦略は冷戦思考に満ち、集団的対立を起こす」とし、「中国は断固反対する」と強調した。
また、「中国と韓国は友好的な隣国であり、戦略的パートナーとして物事の善悪を把握し、正しい立場を堅持しなければならない。政治的共同認識を誠実に順守し、他国の意見に同調すべきではない」と述べた。韓国が先月の韓米首脳会談の共同声明で「台湾海峡の安定」を明示し、中国の牽制に参加する意向を示したうえ、G7サミットにも参加することで、外交トップが直接米国に同調するなと警告に出たとみられる。
外交部当局者は同日、電話会談について、「(米国に関して)中国が最近の基本的な立場を繰り返したのであって、韓国を特に名指しして、どうこうしろと言ったわけではない」とし、「電話会談は良いムードで行われた」と述べた。
崔智善 aurinko@donga.com