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六月雪

Posted June. 05, 2021 08:09,   

Updated June. 05, 2021 08:09

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六月だから、この詩を読まないと物足りない。「六月雪」は詩のタイトルであり花木名だ。暑い五六月に雪が降ったように白い花が咲くということから六月雪だ。真夏の雪だなんて、豪州のクリスマスと同じくらい不慣れな趣を持つ表現だ。また、「六月雪」というこの変で美しい単語は、非常に詩的でもある。花を雪に例えるのも、真夏に見られないものをがんばってみようという気持ちも、詩に近いものだ。詩人とはそのような人だ。自分の心の冴える雪花を、夏の日差しの下でも求める人。見つけられないものを探しに行き、人に内緒で何かを抱えて帰ってくる人。この詩人はどうだろうか。詩人の白い雪花はどの辺りに咲いているのだろうか。こんなことを思いながら読めば、花はたちまちあなたの心に移って咲くだろう。

花がこんもりと咲いてきれいだ。そのため、「六月雪」は笑いになる。しかし、花が雪なら、熱い太陽の下でやりがいもなく溶けてしまう。だから、六月雪は号泣にもなる。笑いも、慟哭もなる花というのは、空しい人生であり、苦痛の日々のように読まれる。笑うために生きる人生は、いつでも涙で終わりにしようと思う。悔しくて恨めしくて泣きたいが、花のように再び咲くためにあくせくするのが人生だ。

同じ月でも、人によって抱く季節はすべて違う。燦爛たる日差しの下で流す涙がもっと悲しいもの、こんなにしみる6月もあれば辛い6月もある。