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ゲイツ氏とバフェット氏が「次世代原子炉」建設で協力

ゲイツ氏とバフェット氏が「次世代原子炉」建設で協力

Posted June. 04, 2021 08:12,   

Updated June. 04, 2021 08:12

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米マイクロソフト創業者であるビル・ゲイツ氏と、ウォール街の伝説的な投資家ウォーレン・バフェット・バークシャー・ハサウェイ会長が協力して次世代の小型原子炉の建設に乗り出す。

AP通信などによると、原子力ベンチャーのテラパワーの創設者で会長を務めるゲイツ氏は2日、米ワイオミング州のマーク・ゴードン知事が主宰したオンライン会議で、テラパワーがバークシャー・ハザウェイの傘下企業の電力会社パシフィコープとともに、ワイオミング州にナトリウム冷却型の次世代原子炉を建設すると明らかにした。ゲイツ氏はこの会議で、「ナトリウムがエネルギー産業で『ゲームチェンジャー』になると考える」と述べた。

この原子炉は、閉鎖予定の石炭火力発電所の敷地に建設される。正確な場所は年末に発表される。

ゲイツ氏は今年2月に出版した著書『気候災害を避ける方法』で原子炉を拡大して温室効果ガスの排出を減らさなければならないと主張した。建設に約10億ドル(約1兆1100億ウォン)が投入される予定のこの原子炉は345メガワット規模で、25万世帯が使用する電力を生産できる。 

ゲイツ氏とバフェット氏が手を握って建設する次世代小型原子炉は、ナトリウム冷却高速炉だ。冷却材として水を使う従来の原子炉とは違って、原子炉で発生する熱を液体ナトリウムで冷却する。水は高温で触媒と接する場合、酸素と水素に分解されるため、有事に水素爆発の危険がある。2011年の福島原発事故も、水素爆発による被害が大きかった。ナトリウムは水素を作らず、水より沸点が高いことから、原子炉内部の圧力を高める危険も少ない。

しかし、この方式が従来の原子炉よりも危険という意見もある。ナトリウムは水に反応して爆発する性質がある物質だからだ。日本で一時「夢の原子炉」と呼ばれた高速増殖炉「もんじゅ」が代表的だ。「もんじゅ」は液体ナトリウムを冷却材とする原子炉で、試験運転1年後の1995年にナトリウムが漏えいする火災事故が発生し、運転が停止した。


趙鍾燁 jjj@donga.com