「コーチに適した人種ではない」
韓国系米国人ユージン・チョン氏(52)が米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のコーチ面接で人種差別を受けたことを暴露した。チョン氏は2012年のNFL新人ドラフトで、第1ラウンド(全体13位)でニューイングランド・ペイトリオッツに指名され、アジア系では初めてNFL第1ラウンド指名を記録した。2016年にはフィラデルフィア・イーグルスのコーチとして同年にイーグルスのスーパーボウル制覇に貢献した。
ボストン・グローブが23日に報じたところによると、チョン氏は今オフにNFLチームのコーチ面接に参加したが、「あなたは少数人種でもない」(You're really not a minority)と言われた。チョン氏が「韓国系の私がなぜ少数人種ではないのか」と問い返すと、「私たちが望む人種ではないという意味(Youare not the right minority we're looking for)」という答えが返ってきたという。NFL規定は、各チームは監督と攻守のコーディネーターを採用する際は、必ず2人以上の少数人種を面接対象に含めることを義務付けている。
チョン氏は、「その話を聞いてとても驚き、何も言えなかった。2021年にこうした会話が成り立つなんて信じられなかった」とし、「スポーツ界でアジア系が経験している人種差別についての関心が必要だ」と訴えた。
黃奎引 kini@donga.com