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国連で批判される文政府の北朝鮮人権法潰し

国連で批判される文政府の北朝鮮人権法潰し

Posted March. 12, 2021 07:41,   

Updated March. 12, 2021 07:41

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北朝鮮の人権問題を担当する国連のキンタナ特別報告者が10日、国連人権理事会(UNHRC)で北朝鮮人権報告書を発表し、「数十年間、北朝鮮の住民は国家機関から深刻な人権侵害を受けてきた」とし、「韓国は2016年に国会を通過した北朝鮮人権法を履行しなければならない」と指摘した。また「(南北間の)通信の自由に対する制限を下げなければならない」として対北朝鮮ビラ禁止法を批判し、「北朝鮮との交渉では人権問題も取り上げなければならない」と付け加えた。韓国内で北朝鮮関連人権法が敬遠され、反人権法が強行されていることが国連で正式に問題として取り上げたのだ。

同報告書は、文在寅(ムン・ジェイン)政府下で北朝鮮人権政策が急激に後退しているという国際社会の忠言だ。北朝鮮人権法は発議から11年で辛うじて国会を通過したが、現政府の5年間は死文化した状態だ。同法に明示された北朝鮮人権財団は、野党が最近、財団理事を推薦して発足を求めても進展がない。政府与党が放置しているためと見るほかない。これは、昨年に国内外の人権団体の反発にもかかわらず、政府与党が強行処理した対北朝鮮ビラ禁止法とも比べられる。結局、北朝鮮人権法は平壌(ピョンヤン)の気持ちを不快にさせるので施行を躊躇していると見ざるを得ない。

政府は19年と20年に国連北朝鮮人権決議案の共同提案国にも参加しなかった。その一方で、「北朝鮮住民の人権を実質的に向上するために努力してきた」と強弁してきた。政府が北朝鮮の人権向上の努力を言葉ではなく行動で見せるには、23日に採択予定の21年国連北朝鮮人権決議案の共同提案国に必ず参加しなければならない。

政府が北朝鮮人権に低姿勢を見せ続ければ、バイデン米政権との意見の相違が大きくなるほかない。民主主義や人権といった「価値同盟」を強調するバイデン政権は、国連人権理事会にすぐに復帰し、「米国が帰ってきた」をアピールしている。人権のような普遍的価値は妥協の対象になれないということだ。しかし文政府は、北朝鮮との対話のためなら人権問題は眼中にないという態度だ。これでは、北朝鮮には無視され、米国には疑われる窮地に追い込まれる恐れがある。