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6時間→1時間→5分、コロナ診断がより早くて便利になる

6時間→1時間→5分、コロナ診断がより早くて便利になる

Posted December. 07, 2020 08:39,   

Updated December. 07, 2020 08:39

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感染症の診断は、感染者を早く選り分けて拡大を早期に遮断する防疫の重要な役割を果たす。新型コロナウイルス感染症のパンデミックの状況で、韓国の防疫政策が世界的に注目を集めたのも迅速な診断検査のおかげだと言っても過言ではない。2日(現地時間)、英国でアストラゼネカの「新型コロナワクチン」を世界で初めて承認して、ワクチン接種への期待を高めたが、迅速かつ正確な診断検査技術は依然重要だ。ワクチンの生産や購入契約、流通などの手続きを経るには数ヵ月がかかるからだ。

一般的な新型コロナ検査法の「リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応」(RT-PCR)は、患者の唾液や鼻、喉などから検体を採取後、ウイルスDNAを数回複製してウイルスを特定する遺伝子を大規模に増やした後、実際にウイルス遺伝子が増えれば、患者が感染したと判定する。精度は約97%水準だが、検査に6時間もかかるのが短所だ。

科学者たちは検査時間やコストを画期的に減らす案について考案している。国軍医務司令部国軍医学研究所のノ・ギョンテ責任研究員チームは、「逆転写反応等温増幅法(RT-LAMP)」という技術を開発した。RT-LAMPは、RT-PCRと同様に、患者の唾液や鼻、喉などから検体を採取後、特定の「新型コロナ」ウイルスの遺伝子を識別して感染有無を判別する。ただ、RT-PCRが加熱と冷却の温度変化を通じて遺伝子を増幅させるのと違って、RT-LAMPは55〜72度の間の同じ温度で遺伝子を増幅させ、1時間以内に診断が可能だ。同技術は、「新型コロナ関連第1号特許」というタイトルも持っている。先月は、パラグアイ空港の現場診断法に採用された。

クリスパー遺伝子はさみを利用して、感染有無を確認する診断法も登場した。クリスパー遺伝子はさみは、生命体の情報を含んでいるDNAから遺伝疾患を誘発する特定部位の塩基を切り取って矯正する技術だ。チャールズ・チウ米サンフランシスコ・カリフォルニア大学診断検査医学科教授チームは、クリスパー遺伝子はさみが新型コロナウィルスを識別する場合、この遺伝子を切断させると同時に、蛍光分子のシグナルを生成するようにして感染有無を判別できる技術を開発して、国際学術誌「ネイチャーバイオテクノロジー」に発表した。

今年、ノーベル化学賞を受賞した米カリフォルニア大学バークレー校のジェニファー・ダウド教授は先月12日、「クリスパー遺伝子はさみを利用して、5分後に感染を確認する診断法を開発した」と明らかにした。遺伝子はさみ技術を活用した診断法は、高価な実験装備なしに家でも楽に検査できるのが長所だ。

プラスチックチューブに吐いた唾で感染を判断する唾液診断法も、米国で導入された。従来の検査法と違って、感染の疑いがある人が医療陣と直接接触しなくても済む。米食品医薬品局(FDA)はすでに4月、同診断法の緊急使用を承認した。数人の検体を一緒に検査する「集合検査法」と血液を利用して10分あまりで簡単に結果が分かる「抗体検査法」、X線で肺を撮影して無症状感染者を探し出す「コンピューター断層撮影(CT)検査法」などもある。

診断検査法が進化し、関連市場も大きく成長すると見られる。米市場調査会社・グローバルマーケットインサイトは、世界の「新型コロナ」の診断検査ツールの市場規模は、今年の3兆6531億ウォン(約33億ドル)から年平均17.3%成長して、2026年は85億ドル(約9兆4095億ウォン)に成長すると予測した。


キム・ミンス記者 reborn@donga.com