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蔚州岩壁画の足跡化石の主人公は1億年前の「コリストデラ」

蔚州岩壁画の足跡化石の主人公は1億年前の「コリストデラ」

Posted September. 05, 2020 09:20,   

Updated September. 05, 2020 09:20

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2018年6月、蔚山蔚州郡(ウルサン・ウルジュグン)の岩壁画(国宝第285号)の周辺で発見された動物の足跡化石の「主人公」が明らかになった。約1億年前に活動した水生爬虫類コリストデラ(Choristodera)だ。これまで全世界でコリストデラの足跡化石は一度発見されたが、完全な形を備えたのは今回が初めてだ。

文化財庁国立文化財研究所は、このような研究内容を2日、著名な科学ジャーナル「ネイチャー」の姉妹誌「サイエンティフィック・リポーツ」に発表したと、4日明らかにした。今回の研究は、国立文化財研究所のコン・ダルヨン学芸研究官、チョン・スンホ学芸研究士と国内脊椎古生物分野の専門家であるイ・ユンナム・ソウル大学地球環境科学部教授チームが参加した。

コリストデラは中生代(ジュラ紀中期・約1億7400万年前)に出現して新生代(中新世前期・約1600万年前)に絶滅した。1995年、米コロラド州で足跡化石が最初に報告されたが、前足と後足を識別するのが不可能なほどだった。

一方、発見地域の蔚山を入れて、ノヴァぺウルサンエンシス(Novapes Ulsanensis・蔚山で発見された新しい足跡)と命名したこの足跡化石は、前足跡が9つ、後足跡が9つの形が完全である。コリストデラの歩き方や行動様式を把握できる唯一の化石だ。

平均の長さがそれぞれ2.94センチと9.88センチであるノヴァぺウルサンエンシスの前と後ろ足の足跡から見ると、コリストデラは生存当時、体長が90〜100センチと推定される。前足と後ろ足の指が両方共5個で、ロングテールがあった。後足には水かきがあり、水中でも適応して生きたものと見られる。恐竜と違って、ワニのように半直立状態で歩いたことが、世界で初めて確認された。


金民 kimmin@donga.com