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在韓国連軍司令部、北朝鮮側の調査できないまま「監視所銃撃」報告書作成に着手

在韓国連軍司令部、北朝鮮側の調査できないまま「監視所銃撃」報告書作成に着手

Posted May. 06, 2020 08:08,   

Updated May. 06, 2020 08:08

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国連軍司令部が、北朝鮮軍による韓国軍監視所銃撃事件の韓国側の現場調査を1日で終え、報告書の作成に入ったという。しかし、北朝鮮の協力がないため、休戦協定違反の有無と射撃の意図を調査することは難しい。

5日、軍消息筋によると、国連軍司令部の軍事停戦委員会特別調査チームは、4日午前から午後遅くまで半日以上、江原道鉄原(カンウォンド・チョルウォン)の第3師団非武装地帯(DMZ)内の韓国軍監視所の調査を行った。銃撃前後の北朝鮮軍監視所の兵士や装備の動き、韓国軍監視所の外壁の被弾跡の分析、韓国軍の2度の対応射撃の経緯などを調査した。

軍消息筋は、「現在、国連軍司令部の追加調査は予定されていない。ただし、報告書の作成で必要なら追加調査が実施される可能性もある」と述べた。調査チームは、韓国や米国など加盟国の連絡団員を含め約10人で構成された。

通常、国連軍司令部が調査の結論を出すまで数ヵ月かかる。北朝鮮は、国連軍司令部と米国を同一視し、軍事停戦委を認めていないため、調査に協力する可能性は小さい。むろん、北朝鮮がDMZに重火器である機関銃(14.5ミリ)を搬入したことは休戦協定に違反するため、調査が早期に終わる可能性もある。

重要な問題である北朝鮮の射撃の意図については、国連軍司令部が韓国軍と同様、「偶発的な銃撃」と判断する可能性が現在のところ高そうだ。また別の軍消息筋は、「意図的な銃撃であることを確認するには北朝鮮側を調査しなければならないが、これは事実上、不可能な状況」と述べた。北朝鮮は5日午後現在、3日に韓国軍が送った電話通知文に応えていない。軍は、3日の銃撃当時、濃い霧で視界が1キロほどだったこと、韓国軍の監視所が北朝鮮の監視所より高い所に位置していたことなどを考慮して、北朝鮮の「偶発的な銃撃」に重きを置いている。

一方、国連軍司令部が韓国軍の対応射撃の適切性をめぐって問題提起する可能性もある。3日、北朝鮮側で銃撃音がした後、監視所の外壁に4発の弾痕と弾丸を発見した軍は、K-6機関銃で2度にわたって計30発余りの対応射撃を行った。これまでは約10発ずつ2度対応射撃をしたとされたが、実際はさらに10発余り撃っていたのだ。国連軍司令部の交戦順守規則は、戦争拡大の可能性を考えて「比例性原則」で対応することになっているが、韓国軍は北朝鮮の挑発水準によって3、4倍の報復ができる独自の交戦順守規則を適用してきた。


申圭鎭 newjin@donga.com