米カリフォルニア州が非常事態宣言、日本のクルーズ悪夢の再現か

米カリフォルニア州で、新型コロナウイルス感染症（ＣＯＶＩＤ－１９）による初の死者が、先月、メキシコにクルーズ旅行したことが確認された。この人物が乗ったクルーズ船「グランド・プリンセス」が７０６人の乗客を集団感染させ、横浜港に停泊している「ダイヤモンド・プリンセス」と同じカーニバル・コーポレーション所属であることが明らかになり、クルーズ船の集団感染の恐怖が広がっている。

　

米紙ニューヨーク・タイムズなどによると、４日、カリフォルニア州サクラメントに暮らす７１歳の男性が死亡した。男性は先月１１～２１日、サンフランシスコからメキシコにクルーズ旅行し、３日に陽性反応が出た。当局は、「基礎疾患があった。ただし、入院するまで社会的な接触はほとんどなかった」と明らかにした。

　

カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事は同日、非常事態を宣言し、「死亡者と同期間にクルーズ船に搭乗した乗客１１人と乗務員１０人の計２１人に新型コロナの感染が疑われる症状がみられる」と明らかにした。米疾病対策センター（ＣＤＣ）は同日、ハワイからメキシコに向かった「グランド・プリンセス」をサンフランシスコ港に入港させ、乗客全員に対する検査に着手した。この船には約２６００人の乗客と１１５０人の乗務員が登場できるが、正確な搭乗者数はまだ分かっていない。このうち死亡者と同期間に船にいた６３人はまだ船内にいるという。

カリフォルニア州最大都市で米２大都市のロサンゼルスの国際空港の検疫員に同日、新型コロナの感染が確認され、ロサンゼルスも非常事態を宣言した。ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事は、「チャーター機を送って、韓国、中国、日本、イタリア、イランなど新型コロナの被害が大きな地域で勉強しているニューヨーク州立大学、ニューヨーク市立大学の学生を帰国させる」と明らかにした。学生たちは帰国後、２週間隔離される。

　

米下院は同日、新型コロナウイルス対策のために８３億ドル（約９兆８８００億ウォン）の緊急予算案を可決した。トランプ大統領が先月２４日、２５億ドルの緊急予算を要請して９日後に３倍を超える予算を迅速に承認した。下院４３５人のうち４１５人が賛成した。野党民主党が下院多数党であることを考えると、新型コロナの克服に向けて超党派で合意案が妥結したと評価を受けている。細部の明細は州・地方政府の医療装備購入（３１億ドル）、診断キット・ワクチン・治療剤などの購入（３億ドル）、海外ウイルス拡散対応（１２億５０００万ドル）、中小企業支援（１０億ドル）、高齢者のためのメディケア遠隔診療予算（５億ドル）など。


ニューヨーク＝パク・ヨン特派員　シン・アヒョン記者 parky@donga.com · abro@donga.com