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朝日新聞記者をやめた稲垣氏、「無職生活2年…お金がないからより豊かになった」

朝日新聞記者をやめた稲垣氏、「無職生活2年…お金がないからより豊かになった」

Posted May. 03, 2018 08:19,   

Updated May. 03, 2018 08:19

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30年間勤めた安定した職場の代わりに、フリーターを選んだ。2016年に50歳の年齢で自由な生活を探しはじめた女性。日本の「朝日新聞」の記者出身である稻垣えみ子さん(53)のことである。昨年、単行本「魂の退社」と、今年「寂しい生活」を相次いで出版して話題になった彼女と電子メールでインタビューした。

稲垣さんは仕事を辞めた後、2年間の生活変化を、「①規則的な生活、②自転車の移動範囲での生活、③給料がなく、過去よりもさらに簡素化、④欲求が減ると、友達が増える、⑤週末がない(毎日が休日)」とまとめた。

彼女がこんな生活を選んだのは、「価値観の転換」がきっかけとなった。若い時は、他人に勝つことが目標だったが、五十を越えて「人生の後半」に差し掛かっただけに、発想の転換が必要だったのだ。「富やお金すらなかったので、むしろすべてのことが豊かになりました。友達も増え、暴走していた欲求のために生まれた煩悩からも解放されましたね。金持ちになるのは、お金を稼ぐことではなく、欲望を減らすことです」

韓国、日本共に早期退職者が増えたことで、老後の不安を訴える人たちが少なくない。これを経験した稲垣さんは、「職場に安住すれば、結局お金に支配され、お金を恐れる人生になりやすい」とし、「(未来を準備した)退職は、そのような考えを変える貴重な機会になる」と語った。また、「そのために素朴な食事を楽しみ、信頼する家族や友人に会い、月に5万円で幸せに暮らすことができれば、人生で無限の可能性が開かれるだろう」と付け加えた。

日本のあふれる雇用については、「景気がいいというより、人口減少と高齢化で人手が足りなくなり、失業率が低くなっただけだ」と言い切った。就職難に苦しむ韓国の若者へのアドバイスを頼むと、「若者の厳しい現実はどの国でも同じだ。もし私が今就職するなら、まず3年間、大企業や中小企業を問わずどこでも必死に働く」と主張した。「一所懸命にやれば、世界がどのように回るか、金をもうけることが何を意味するかがわかります。そのように3年間働いた後、(未来を)どうするかを決めても遅くはありません」

彼女の本「寂しい生活」では、電気のない生活の鮮やかな経験談を盛り込んだ。夜は暗闇の中で生活し、冷蔵庫がなく、その日に食べるものだけをスーパーで購入した。不便ではなかったのかという質問に、「電気を使わなかったため、家事にかかる時間も減って、楽になった」という回答が帰ってきた。

稲垣さんは、毎日午前と午後に文を書く。「言葉ができなくても可能な異国の地での幸せな旅」に関する本を準備している。彼女は、「朝起きて料理をし、カフェの客と話をし、悩みながらも原稿を書くことすべてが『楽しいこと』であり、『やりたいこと』だ」と主張した。


黃泰勳 beetlez@donga.com